京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

春浅き日…

2009年02月12日 | JESSICAの日本滞在記
ガラス窓越しの明るさに気付き、春浅き湿った空気の中、夜空を高く見上げた午前一時半。
夕刻からの雨もいつの間にか上がっていた。確か九日が満月だった?珍しく遅くまで起きていた娘に「もう寝よ~」と声をかけ横になる……。

春めく気配が漂い、お使いに、公園にと、徒歩での足取りも楽しげにさえ見える母娘のこの頃。
洗濯、掃除のかたわらで「書きモンするの」と物を広げまくる三歳児を「ちょっとどいて・どいて」とせかしているうちに、たちまちのお昼。
梅茶漬けで、姫と「カンパーイ」「いっただきまーす」「ごちそさまでした」。
急いでスーパー銭湯、ねねの湯へ。

見かけと体脂肪率とは関係なしと、サウナ風呂と水風呂を繰り返す母親をあきらめ顔で見遣る娘は、私をマッサージチェアへと誘う。彼女は私の上に乗っかって遊んでるだけなのだが。

たまに仁左衛門の湯に行くが、ここ、ねねの湯には、“自分向け”の小さな椅子や洗面器・おもちゃがあるのを認識しており、「ねねの湯行きたい」と言う。日替わり風呂の“色”に期待し、のどの渇きを潤す1本の飲み物、甘いアイスクリームをねだるタイミングも心得出した。スチームサウナ・サウナ・塩サウナ、誰が何を好むかを知る。
裸のお付き合い、声をかけられて、にっこり笑って返す言葉も出るようになる。
好みの場所で湯につかる。

何度か足を運んだ。三歳児にとって、さまざまな経験的な学習の場となっている。日本の銭湯も、多様な要素を温かく包みこんだ人育ての場、社交場と言えそうだ。
何事も知識が有用なものとなるには、具体的な経験に裏付けられねばならないものだ。

いつもなら春寒の風で、上着を重ねたい午後四時が、やけに暖かい。
お風呂につかっているにはもったいなかったかな……



コメント (6)
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