京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

ほんの薄明かりの希望

2009年02月17日 | 日々の暮らしの中で
春めく数日間も、“Re”、再びの冬、寒戻る、身を固くする一日になった。

庫裏は南北に奥行きを持ち、東側は軒が張り出しているので、日射しが奥まで入らない部屋がある。障子越しに、何となく感じる程度の明るさにある予感を、期待を持って確かめた。たったこれだけの雪化粧、しかし屋内はかすかだが白むのだ。

『……位高く、やん事なきをしも、すぐれたる人とやいふべき。
……偏に高き官・位を望むも、次に愚かなり。……』

状況が見えているのかいないのか、何か良くわからぬ自信満々さ、傲慢さ、見下したような姿勢。おそまつな辞任劇があった。
こうした世界に身を置く方々には、失敗とかつまずき、挫折のような経験などは無いのだろうか。人間として多くの経験を積み、ひとの痛みを感じ、慈しみの心などを秘めて生きてきておられるのだろうか。

国民への真摯なまなざし、やり抜こうとする力などをどこに見い出したらよいのだろう。輝くものがない。つまりは、希望がないのよ!
わが家の、「うす明かり」ほどのものでも、楽しく生きるために「今」を「将来」を感じたいものだ。

「グラッツェ・グラッツェ~~♪あそぼお~」
3歳児の横に母親、二人並んで、“しんちゃん”のテーマソングにリズムを取って興じるこの姿の方が、よほど希望を感じる。
ただし、じっくりじっくり希望し続ける、長~い時間をかけて得るだろう実りへの希望ではあるけれど。


コメント (8)
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