京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「京の二面性」

2009年06月11日 | 日々の暮らしの中で
 

『「京都から来ました」「はじめまして。私たちは京都生まれの企業です」― 世界で憧れを集める自己紹介』……、かつて、こんなCMを見たことがあった。

木津川計氏が京都の二面性について、高い都市格と世界を駆ける進取性を取り上げて語られている。

〈動かない京都人〉。大阪人は京都をよく訪れるがその逆はほぼない。
南座での文楽の興業が10年間ずっと途絶えた。だからと言って、大阪の国立文楽劇場へ、京都人が足を運ぶかと言うと、ほとんどないという調査結果だそうだ。
「そのうち、また南座に来はりまっしゃろ」ぐらいで、鷹揚というか、無関心というか、動かない。

そこには、京都の高い“都市格”へのプライドが存在しているという。神社仏閣、茶道・華道…伝統芸能の豊富なストックに加え、50近くもある大学都市として、関西で群を抜く京都だ。東京の政治的権威に対し、京都のこうした文化的プライドが際立つと指摘される。企業もほとんど東京へは動かない。

ところが、動かない京都人も、海外へは、吸収力でアクティブに行動する。先端産業のためには世界を駆ける進取性があるというわけだ。ビジネスに観光に、京都人は世界の風によく触れる。その風が先端産業を育てるのだという。
引用された京都商工会議所会頭の談にこうある。「京都の人は、この都市の国際的ブランド力、知名度を誇りにしている。企業も直接、世界を相手にビジネスチャンスを生かしている」

この二つが崩れることなければ斜陽に見舞われることはない、と。

世界を駆けるにしても……
昨日十日、関空からゴールドコーストへ向けて帰って行ったH。娘の幼馴染み、先月結婚式を挙げ、一足遅れで夫のもとへ。数日後の予定を十日に変更されての搭乗となり、京都駅で見送った。……思わぬアクシデント報道に驚く。
コメント (6)
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