京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 気楽に笑って

2010年08月02日 | 日々の暮らしの中で
風が細いプリーツのスカートを裾からやわらかに膨らませ揺らしてくれる。すずし~しい。
モンローさんみたいになっては大変なことと、脇を少し手繰って地下鉄の階段を下りた。
食欲が落ちているという実感はないけれど、何がといって食べたいものもない。食べておかなくてはまずいに決まっている…。食べたくない日もあるってことぐらいだろう。

「ロマンチックと言うのは、人生が一瞬、あけぼの色に、仄明るんでくることです。それによって気を取り直せるかもしれないこと。」“八月”のページを開いてみたらこうあった。

ある時にはこうもある。『「僕は、愛してる」そんな少女小説みたいな言葉をいわせたいために、世の女は術策を弄してばかりいる。なんど聞いても、いい言葉だから、しかたがない。』
著者の聖子さんの顔が浮かぶ…。言葉と顔は一致しない?? 人は見かけじゃないなとつくづく思ってしまう。

こんなのはどう? 「男というものはむっつりしていると、ふけて見えるものである。」
こんなことが…、「男は犬に似ている。場所ふさぎでカサ高いわりに、甘えたで、かまってやらないと淋しがってシャックリをする」って。ホント?しゃっくりが出るの??

豊な想像力としたたかな批判力、そういうものをいっぱい隠し持って、それをいっぺん濾してナマぐさみを抜いてから出てきた優しさ、これは聖子さんの気持ちの優しさに通じることだろう。
気楽に笑っているうちに思いのほか楽しい時間を過ごした。

  ( 今年も咲いてくれている朝顔。巻き重ねられていたスジが見えて…)
コメント (2)
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