京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 ドデカイもの… 

2010年08月21日 | こんな本も読んでみた
「この一冊!」・・・ということなのだが…。
大真面目で読んだ『乙女の密告』。  大真面目! 真摯に描かれていく世界を感じる。

自分が自分のままで生きていけないために、他者の仮面を欲しがる。
だが、他者の言葉で己を名乗ることはできない。逃れようのない事だけれど、「戦争が終わったらオランダ人になりたい」、つまりは「他者になりたい」というアンネ。ただ、そうなる時、それはアンネの自己に反することなのだ…と。
「ユダヤ人」としての誇りを失っていないだけに最大の悲劇、矛盾が生じる。
追い詰められるアイデンティティ…。

こんなことをメモしてみるのも、読書感想文を書こうとしているのではない。
読み始めてまもなくに、アイデンティティ、DNAということが頭の中を占め出した。
娘のこと、孫のJessieのことなどふと浮かんだせいかもしれない。

選んだ「この一冊」と、思いの接点をどう深めるかなあ。まとめられないでいる。そんなところへつい先日、「“something great”って言うんですけどね」と、師の言葉が出た。

友人から借りた『人生の暗号』で言葉を記憶していた。メモ書きでは2004年のことだった。
あれ以来触れることもなかった言葉に出会った驚き、不思議さ。常日頃DNAのお話をよくされるのだが、「keiさんのところはお寺だけど、神さん信じる?」と尋ねられたことがある。神・仏のむこう、もっと大きなものが何かあると信じているという師が言わんとされるのはこの言葉だったのか。

そんなこんな、いったいどうコジツケましょか・・・。無理かなぁ??
こんなドデカイ言葉を前に身のほど知らずのようだ。
コメント (2)
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