京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 のけぞって見上げる先に

2010年08月15日 | 日々の暮らしの中で
               

虫の音しげき夕べかな。

大門をくぐり強い陽射しの照り返る大屋根を前にして一息つく。そこで曲がっていた腰を伸ばしながら、空を見上げんばかりにのけぞったお年寄りたちは、一様に瓦の美しさを口にして本堂へと向かわれるのだった。
帰り際、中にはこの平成の大改修の碑の前に飾り物が増えたことに気付いてくれる人がいる。写真の代わり、どうぞ心に焼き付けてお帰りを、と眺めていた。

         

亡くなった人の青光りした魂が阿弥陀様の元に戻って来る。大屋根のてっぺんをスーッと滑るように走って本堂の中に消えていくのを見る人がいる。
でも別に不思議ではない。誰もが仏の子となって浄土の世界へと。

お盆、生かされているご縁を喜び、感謝してお送りしよう。おのずと守っていて下さるのだ。そう思うと、気持ちが安定するようなことはないだろうか。

今日はJayの誕生日。Happy Birthday!
そして終戦の日。彼と話した「Kokoda」を思い出していた。
「Nobody Winners…」といった言葉、多くの命が失われる戦争に果たして真の勝利者がいるのだろうかと思う。
コメント (3)
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