年齢を感じさせない素晴らしいソプラノが教会の礼拝堂に響き渡った。道内を中心に精力的にオペラなどの演奏活動を続け、後進の指導にも情熱を傾けているソプラノ歌手の萩原のり子さんのコンサートを聴く機会を得た。
10月13日(木)、「北一条教会昼やすみコンサート」と称して、ソプラノ歌手・萩原のり子さんのコンサートがお昼休みを利用して開かれたので参加した。
北一条教会は例年月1回程度恒常的に「昼やすみコンサート」を開催していたのだが、 今般のコロナ禍にあってしばらくお休みしていたのだが、今月からようやく再開したということだ。したがって今回は実に第187回目のコンサートということだった。
北一条教会は我が家からも近く、以前はよく参加して楽しませてもらっていたが、今回久しぶりに参加する機会を得た
今回のコンサートは上記したようにソプラノの萩原のり子さんと、オルガン伴奏の山田悦子さんによるコンサートだった。会場となった北一条教会の礼拝堂にはたくさんの人たちが詰めかけ、ざっと100人前後の人たちが萩原さんの歌声に耳を傾けたのではないか。
例によって演奏された曲目を紹介すると…、
◆E.R.コンダー/「みどりも深き」(讃美歌 122)
◆R.シューマン/「東方のばらから」(ミルテの花より)
◆J.ブラームス/「日曜日」
◆S.カルク=エーレルト/「大いに喜べ、わが魂よ」(オルガン演奏)
◆L.クレーブス/小プレリュードとフーガ ハ長調(オルガン演奏)
◆A.スカルラッテイ/「むごい運命よ!」
◆G.F.F.ヴェルディ/「詩人の祈り」
◆F.P.トスティ/「口づけ」
◆高階哲夫/時計台の鐘
短い時間の中でこれだけの曲を披露されたのだが、残念ながら私の耳はクラシックの歌曲について聴く耳を持ち合わせてはいない。どれもが同じように聴こえてくるという超初心者である。私はただ、彼女が朗々と歌い上げるソプラノの調べを拝聴するだけだった。意外に思ったのは、最初に披露された讃美歌が私には聴きやすくすんなりと耳に入ってきたことには驚いた。
※ コンサートは椅子席の向きとは反対のパイプオルガンの演奏席がある二階バルコニーで演奏された。
萩原のり子さんのプロフィールを少し調べてみた。予想していたとおり年齢は不詳だっが大学卒業年次(国立音楽大学)から逆算すると65歳前後のようである。彼女はすでに平成15年には「札幌市文化奨励賞」を受賞されていて、いわば札幌の声楽界の大御所のようである。にもかかわらず、その澄み渡るような高音のソプラノは年齢を感じさせない歌声に聴こえた。クラシック歌曲の超初心者である私には彼女の真の価値は測りかねるが、素晴らしい歌声を聴くことができたという充足感だけは確かに残った。
「北一条教会昼やすみコンサート」は、11月、12月にも予定されているという。都合がつくかぎり今後も駆け付けたいと思っている。