今年はピアノディオあるいは連弾演奏を聴く機会が多い。(確か3回目である)今回の二人は若いが連弾演奏歴が長いのではないかと思われた。息の合った演奏が見事なコンサートだった。
音楽ネタが三日も続くことになった。
年金族にとってプロあるいはセミプロの方たちの演奏を無料で聴ける機会はできるかぎり逃さないよう情報収集を怠らないように留意している。今回(11月8日・火)のコンサートは、かでる2・7(道立道民活動センター)の「女性プラザ祭2022」のオープニングコンサートとして催されたものだった。会場はいつもロビーコンサートを行うかでる2・7の1階展示ホールだった。
出演は札幌大谷大学芸術学部音楽科ピアノコースを卒業し、道内を中心に演奏活動を展開している勝本望帆さんと荒川真央さんの二人だった。
30分間という短い時間の中で演奏された曲目は次のとおりである。
◇ 木下牧子/夢 (連弾演奏)
◇ R.シューマン/子供の舞踏会 (連弾演奏)
◇ C.シューマン/献呈 (ソロ演奏・勝本)
◇ F.メンデルスゾーン.H/メロディー (ソロ演奏・荒川)
◇ F.メンデルスゾーン.B/「無言歌集」より (連弾演奏)
◇ 木下牧子/夢の結果 (連弾演奏)
〈アンコール〉
◇中村八大/上を向いて歩こう (連弾演奏)
連弾演奏は一台のピアノを二人で演奏する形態であるが、鍵盤に向かって右側が「プリモ」、左側が「セコンド」と呼ばれるそうだ。分担は主としてプリモが高音を、セコンドが低音を担当するという。この日の役割分担は勝本さんがプリモを、荒川さんがセコンドを担当した。4本の手(20本の指)によって紡ぎ出される音は、多彩で、重なり合い、ソロでの演奏とは違った趣きを感ずる演奏だった。
連弾演奏された5曲の中で、私が特に気に入ったのは3曲目の「無言歌集」よりと、庵コールの「上を向いて歩こう」が特に気に入った。
ピアノ演奏の場合はもちろんソロでの演奏が主流であることには違いないが、時にはこうした連弾、またはデュオでの演奏も「いいものだなぁ」と感じさせられたコンサートだった。