ご存じイギリスの推理作家アガサクリスティーの代表作「オリエント急行の殺人」の映画化である。アガサの作品に度々登場する私立探偵ポアロが国際寝台列車オリエント急行内で発生した殺人事件を鮮やかな推理で解決する事件である。
映画は1974(昭和49)年米英合作で制作されたものである。(同名の映画が2017年にも制作・公開されている)
私は9月1日にBSプレミアムで放送されたものを録画しておき先日視聴したのだが、ポアロの謎解きの部分が良く理解できなくて2度観るはめになったのだが、それでも特別のミステリーマニアでもない私には十分に理解できないきらいがあった。
※ 映画に使用された蒸気機関車230G353号です。
映画はまず、事件が発生する数年前にアメリカ国内で発生した富豪のアームストロング家の愛児ディジーを誘拐・殺害した事件のことをモノクロで伝える場面から始まった。
そして事件は、トルコのイスタンブールからフランス・カレーまで走る国際寝台急行列車「オリエント急行」にシリアでの仕事を終えた探偵ポアロが乗り合わせたことから始まる。
イスタンブールを発ったオリエント急行はバルカン半島の山間部に入り雪のために立ち往生して一夜を過ごさねばならなくなった。夜が明けた時に一等寝台に乗車していた実業家・ラチェットが殺害された姿で発見されたのだ。物語の核心はここから始まり、列車に乗り合わせた探偵ポアロの活躍が始まった。
※ 事件解決のために一等客車の乗客たちを尋問する探偵ポアロです。
ポアロはラチェットの遺品から、ラチェットがアームストロング家のディジー誘拐・殺害事件の黒幕だったことを早々と察知したことが事件を推理していくうえで有力な材料となった。(この時、ポアロが燃えてしまった紙片に薬品をかけることで紙片に書かれた文字を読み取れたことが私には不思議だった)また、ラチェットの遺体を検証すると12ヵ所もの刺し傷が見つかったことも解決の大きな糸口となった。
そしてこのオリエント急行の一等車に乗り合わせた12人に探偵ポアロは次々と尋問をする中で、12人の乗客のある共通項を見出すのだった。
そして意外な結末は?
そこは現実には考えられないミステリー小説故の結末なのか?
結末は文字どおりミステリーとしておきたい。興味を抱かれた方はレンタル店などでお借りして視聴することをお勧めする。
映画にはフランス国内で動態保存され、往時に走っていたとされる蒸気機関車230G 353号が豪華客車をけん引している。また、客車内の豪華に造りも見ものである。