「ヒトの健康はまず足元から」という講師のお話はとても理解できたのだが、あまりにも自らのお店のPRが過ぎなかったろうか?そう聞こえてきた途端に私はお話を聞こうするとする意欲を失ってしまった…。
昨日午前、札幌市社会福祉センターで開催された11月分の「わたしの生き方セミナー」を受講した。
このセミナーへの参加は久々だった。というのも、中央区の「いきいき講座(高齢者教室)」と曜日が重なってしまったこともあり、久しく休ませていただいていたのだ。
今回のテーマは、「いつまでも自分の足で歩き続けるために~健康は足から~」と題して靴・インソール・フットケアの専門店「アルファ美輝」の代表を務める木田倫子さんが講師を務められた。
木田さんのお歳を聞いて驚いた。なんと御年83歳だという。顔の表情は活き活きとして、スクッと立たれた姿勢も素晴らしく、とても80歳代のお歳には見えない方だった。それはフットケアをしっかりとなさっているから、ということなのだろうか?ただ、お話の方は、北海道唯一のマスターシューフッイター(靴選びの専門家)という触れ込みだったのだが、専門的なお話はやや皮相的な感じは否めなかった。
※ 手ぶれを起こしてしまいましたが、木田さんの若々しさはお分かりになると思います。
木田さんのお話から、参考になったことを箇条書きすると…、
① 足はいつも清潔ですか?(毎日顔を同じにキレイに洗い清潔に)
② 水虫はありませんか?(放置すると、家族にうつり、足が臭くなる)
③ 爪は毎月キレイにカットしていますか?(深爪厳禁。ストレートカット)
④ まき爪、陥入爪は、我慢せずに早く相談を(皮膚科、形成外科、アルファ美輝)
⑤ 合わない靴は凶器です。履かないこと。(大切な足と爪が壊れてしまいます)
⑥ 靴の手入れ(靴の中には1億個のバイ菌がある。手入れ、修理をしましよう)
⑦ 踵を踏んでいませんか?(足も靴も踵が命です。きちんと履く習慣を!)
私は現在、特に足のことで問題は抱えてはいないが、留意すべき点を教えられた思いだった。
この後、木田さんのお店に来店した足や爪に問題を抱えた方の症例を紹介し、それを改善した例が示された。世の中には足や爪でかなりの重症を抱えた方もおられることを知らされた思いだった。そしてそれらの症例の改善例も示され、快癒した写真も拝見でき、木田さんが経営されているようなお店の存在意義も良く理解できた。
お話はここで終わっておくべきだったのだろう。しかし、木田さんは商売熱心な方だった。話がお店の宣伝めいたことになっていったのだ。「周りからは価格が高いと言われているが、一度来店してみてください」とか、「お店の位置は○○にあります」などと言い始めたのである。
※ 木田さんが講演会場に持参された足の矯正品の数々です。
こうした類の講演をする場合、自らの利点や他と比べての優位点、あるいは専門性などをアピールすることは程度の違いはあれあり得ることだとは思う。しかし、それが度を過ぎると、それは商品の販売促進会的なものになってしまう危険性があるように思われる。今回の「わたしの生き方セミナー」が販売促進会だったとは言わないが、そうした匂いを感じさせられたことがちょっと残念だった…。