往年のビッグバンドの双璧だった二つのバンドのステージをようやく観る(聴く)ことができた!懐かしのメロディーが次々と流れ、ひと昔も、ふた昔も前に舞い戻った気分で楽しんだ2時間半だった…。
少しオーバーに云えば、会場のKitaraのロビーには札幌中の老人が集まったのではないか?と思われるほどに溢れかえっていた。
それも無理はない。東京キューバンボーイズが1949年、アロージャズオーケストラが1958年にそれぞれ結成され、昭和年代には我が国を代表するようなビッグバンドとしてラテン界やジャズ界を牽引し、大いに人気を博したバンドである。それはちょうど私たちの青春時代と重なっていたわけだから、私を含めて老人たちが自らの青春時代を懐かしんで押し掛けたのも無理はない話である。
私は特別ラテンにもジャズにも、それほど夢中になったわけではないのだが「一度生の演奏を聴いてみたい!」という思いがあった。それで前回も、前々回も格安席のチケットの購入を試みたのだが、すでに完売していて望みを果たすことができなかったのだが、今回はいち早く動いたことでなんとかチケットを入手できた。コンサートのMCを務めた西田武生さんによると、二つのビッグバンドの札幌公演はこの一年で3度目ということだった。それだけ札幌には需要があったということなのかもしれない。
午後3時、待望のステージが始まった。ステージは2部構成となっていて、第1部はそれぞれのバンドに分かれての演奏で、まずは「アロージャズオーケストラ」が先陣をきった。最初の曲はキレの良い「マックザナイフ」から始まった。そしてシャンソンの名曲をアレンジした「枯葉」へと続いた。次々と昔懐かしい曲が5曲ほど続いた。残念だったのは、曲目のプログラムが配布されなかったことだ。「あれっ?聴いたことがあるぞ!」というメロディーが流れても、悲しいかな題名が浮かんでこない。う~ん、私の老化現象もかなり進行している?(以下、メモも取らなかったので曲目の紹介ができないのが残念です)
※ アロージャズオーケストラ
続いて「東京キューバンボーイズ」のステージである。こちらはラテン系のビッグバンドらしくボンゴ、コンガなどの打楽器がアクセントを付けながら、ラテンの名曲を5曲ほど演奏した。
※ 東京キューバンボーイズ
休憩にあとは、二つのバンドが揃って登場して交互に演奏した後、ゲストシンガーとしてKOKI(中田幾子)が登場した。私は全く知らないシンガーだったが、大阪音大でボーカルを指導している教授をされている実力派で、見事な声量で歌い上げる姿は素晴らしかった。
※ KIKO
最後は両バンドの競演で場内は最高の盛り上がりを見せ、2時間半に及ぶステージはおじさん、おばさん(いや、お爺、お婆かな?)を十分に満足させてくれたステージだった。
※ 出演者の写真はいずれもウェブ上から拝借しました。