「髙城商店」は11月8日にレポした「北海湯」と指呼の距離に古色蒼然とした趣で建っていた。昭和初期から酒屋を営んでいたそうだが、現在は廃業していることも手伝い、壁面はツタの葉に覆われてもいた。
「北海湯」の建物を発見するのに少々時間がかかったが、「髙城商店」の方は「北海湯」の写真を撮っているうちに視界に入ってくるほど近い同じ東8条通りに面して建っていた。
※ 「北海湯」の方から眺めた「高城商店」です。
建物は木造であるが、酒屋を廃業したからだろうか?ツタの葉が屋根まで覆っていて、そのことが一層建物の古さを強調しているように思えた。建物の横には例によって〈札幌景観資産〉の表示が立てられていたが、そこには「三角屋根と下見張りの外壁は、頑丈な造りでゆがみや傷みが殆ど見受けられず、堂々とした風格のある木造の和風商店建築である。壁に貼られたホーロー製の看板などと一体となって昭和の時代を感じさせ、札幌と石狩をつなぐ元村街道筋として発展してきた この地域の原風景を今に伝える」と書かれていた。
※ 東8条通りに面した「髙城商店」です。
この説明で十分だと思われるが、入口のところから中をちょっと覗かせてもらったが、中はがらんどうで商品を並べる陳列棚が見えたところを見ると、かなり最近までお店を営業していたのかな?とも思わせてくれたが、今は人は住んではいらっしゃらないようだった。
※ 店の居住部分と思われますが、人が住んでいない様子がうかがえます。
木造の商店兼住宅に対して、その裏には札幌軟石を使った倉庫があったが、その前の住宅の壁のためにちゃんとした写真は撮れなかった。いずれにしても木造ということから、これから長くは保存できないのかな?と思ってしまったのだが…。
《髙城城商店 情報》
◇所在地 札幌市東区北7条東4丁目28
◇建設年 1932(昭和7)年頃
◇構 造 木造、石造り(倉庫)
◇指定年 2009(平成21)年3月31日
◇その他 個人住宅につき非公開
◇電 話 011-704-3300(STUDIOBAR 北海湯)
◇訪問日 2021年11月6日
※ 髙城の髙は「はしごだか」であると断りがあった。
※ 写真を撮るのに苦労した商店の裏側に建っていた札幌軟石製の倉庫です。