今回の観察会はガイドの方が言うように「お花見観察会」の様相を呈した観察会だった。ギョイコウ(御衣黄)、チシマ(千島)、カンザン(関山)、シダレ(枝垂)、カスミ(霞)といったサクラがちょうど見ごろを迎えて、楽しい観察会だった。
昨日8日(日)午前、昨年の10月、12月に続いて3度目となる「前田森林公園凹凸(でこぼこ)クラブ」主催の「春の自然観察会」に参加した。この凹凸クラブの観察会は何といっても専任ガイド役(?)の石田哲也氏の存在が大きい。豊富な知識とユーモア溢れるガイドぶりが大きな魅力である。今回も楽しく大いに勉強させていただいた。
まずはリード文でも触れたとおり、サクラのお花見である。
◇ギョイコウ(御衣黄)サクラ
サクラというとその花びらは薄赤色やピンク色など紅色系が主であるが、薄緑色の花びらをした「御衣黄(ギョイコウ)」を紹介された。紅色系でないサクラとしてはギョイコウの他に黄色系のウコンサクラがあるそうだ。(八重)
◇チシマ(千島)ザクラ
チシマザクラは他のサクラの木と違い、背丈が高くならずに枝が広がる性質があるそうだ。もっとも育て方によって上へも伸びることもあるそうだが…。(一重)
◇カンザン(関山)ザクラ
典型的な紅系の八重桜である。満開はもう少し先になるようだった。
◇ヤエシダレ(八重枝垂)ザクラ
前田森林公園では唯一のシダレザクラだそうで、年数は10年程度の若い木だという。なぜ枝が枝垂れるかというと、植物細胞のセルロースやリグニンの働きが他の木と違うことによるそうだ。
◇カスミ(霞)ザクラ
我が国の代表的なサクラとして有名なソメイヨシノは人為的な交配によって生まれた栽培品種であることは有名である。本来の基本野生種は我が国には10~11種といわれているそうだが、この「カスミザクラ」はその基本野生種の一つだそうだ。(一重)
◇サクランボ(セイヨウミザクラ)
サクランボの花も見頃だった。サクランボもバラ科のサクラ属なので、お花見の一つに加えた。
◇スモモ
スモモもまたバラ科サクラ属である。なるほど花をよく見ると、さくらの花びらと酷似しているように見える。
このほか、サクラ属以外の木の花や種などについても説明を受けたが、いずれもが写真的に地味だったこともあり今回は割愛することにしたい。
最後に、今回は幸運にもアカゲラが私たちの前に姿を現してくれた。眼前に、というわけにはいかなかったが肉眼で十分に観察でき、しかもかなりの時間滞在してくれた。安価なコンデジの望遠をいっぱいに引っ張って撮り、それを思いっきりトリミングしたものを掲載することにした。
満足、満足の「お花見観察会」だったが、凹凸クラブの観察会は今後も続く。継続して参加してみようかな?と思っている。