あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

隠された名所『長床』

2006-10-09 23:56:17 | プチドライブ・地域の事
何日か前の新聞に長床の事が書いてあったので
ばぁちゃんはショートステイで今日帰ってくる予定であり。
今日は仕事の夫に遊びに出掛けた息子と…。
珍しく一人の休日を過ごす事になり、ちょっとウキウキ気分で
車で30分余り…久々にプチドライブをした。

雲に覆われた磐梯山を右手に、祭日にしては思ったより車の通りも少なく
快適に車は、塩川町から集落を入り正面に山々を捉えて
かの大銀杏と独特の建物である長床へと到着した。

鎌倉時代初期、佐原義連の子孫六郎時連が館を構えた所で
1611年の会津地震で倒れ、その後焼失して再建され
1963年国指定重要文化財に指定され、1974年建立時の大きさに復元された長床。

長床とは山伏の道場のことで、平安時代の貴族の住宅である書院造りの様式を踏襲しているらしく
仏教の盛んな会津の素朴な寺院が多い中で、この長床はどの様式とも異なるものと言われている。



正門 大きさは標識などを見てもらえば分かるのではないかと思う。



大銀杏の葉が生い茂る長床の全容

鳥居からの並木道を進むと、横27m奥行12mの長床が見えて
休日とあってか新聞記事を読んで来たのか
次々と観光客が訪れて長床と大銀杏の木を見物している。




古から受け継がれてきたものには強さを感じる。
日頃の種々雑多な出来事に、ちょっとウンザリしていたのかもしれない。
三十三間堂には及ばないが、迫力のある長床の建物に
たしか…太い柱には刀キズがあったと聞いていたが。
ここで昔の武士は何を思い過ごして来たのだろうかと思い巡らせる。




そうして入り口にあった欅の大木。
表皮だけになって、中身ががらんどうになってしまってさえも
春を待つ欅と名づけられて、これから向かうであろう冬の厳しさに立ち向かうが如く
青々とした葉を茂らせて、何十年何百年と生き抜いてきたのだろうか。
そんな自然の強さに圧倒されて帰って来た。

どうしてだろう…若い時は感じる事もなかった
または触れてみたいとも思わなかった自然や古のものが
たまらなく恋しく思うときがある。

天気は良くちょっぴり肌寒さが戻って来た頃、ばぁちゃんが帰って来た。
またいつもの生活が始まる。。。




コメント (15)
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