まさにこの訓練士のコメントは目からウロコであった。通常、狭い檻で大型犬を飼うと「狭くて可哀想、もっと広いところで伸び伸びと育てたい」と人間は思う。しかしこれは人間の勝手な論理であり犬の本能にはそぐわないようなのである。犬の狩猟本能や守衛本能を惹起することなく犬が安心して人間と共存できる環境を設定するには、主従関係の構築と犬のテリトリー(檻の中=自分の空間)を設定してあげることなのだそうだ。この訓練士の方もはっきり言っていた。「檻に入れないで放し飼いにすることは犬にとって逆にストレスであり落ち着きがなくなる。間違った飼育方法だ」とコメントしていた。なるほど、プロのいうことは説得力があると感心した次第である。落ちつきのない大型犬に街中をウロウロされたらサファリパークの中で自分は車から置いて行かれたような怖さであろう。
昔、千葉の鹿野山というところの寺で飼われていた虎が逃げ出した。結局、猟友会により射殺されたがこんな不幸なことが放し飼いの大型犬にも起こらないといいのだが。
昔、千葉の鹿野山というところの寺で飼われていた虎が逃げ出した。結局、猟友会により射殺されたがこんな不幸なことが放し飼いの大型犬にも起こらないといいのだが。