6月9日、鳥取の某養護学校で勤務していた看護師が6人全員揃って辞職したというニュースを聞いた。一人二人ならともかく看護師全員揃っての辞職というのはよっぽどのことである。何故、全員そろって退職に至ったのであろうか? 養護学校には障害者(児?)が通学しているが、彼らは定時の喀痰吸引や人工肛門のパウチ処理、あるいは点滴処置などの医療行為が頻回に必要であるとのことであった。看護師という職業は医療行為をなすものであり、他の資格では踏み込めない特殊な職業領域である。つまり他の人では替えがきかないのである。一方、障害者への処置は時に彼らの生命維持には欠くべからざるものもある。つまり看護師は自分が辞めたら、残された同僚に相応の負担がかかるであろうことは承知である。ましてや全員が一斉に退職したなら残された障害者の行く末、つまり健康や生命の安全を脅かすであろうことは百も承知なのである。