現在の法治国家である日本では、いずれにせよ「恫喝」することは違法行為である。つまり理由はどうあれ特定保護者の方が、サービスを提供する看護師に対して「恫喝」したという事実があれば、それはそれでもうアウトなのである。理由の如何ではない。病院でも最近モンスターペイシェントの問題があるが、病院で患者に恫喝されたらすぐ警察に通報するところも多くなってきた。今回の事件はそれでもたぶん一定期間以上は耐えてきた上での総辞職なのであろう。この総辞職を管理できなかったということで組織の管理者が責任を負うことにはなるがそれで問題が解決するわけではない。今回、サービス受給者はサービスを受けるのが当然の権利とばかりにその現場職員を恫喝するのではなく、不足している人員に対してもっと感謝し有効利用してあげる気持ちも必要であったかもしれない。残念だが結果的に自分の首をしめることになった可能性が高い。プロの職業人の技術に恫喝的クレームを継続的につけたのだとしたら、誰しも勤労意欲を失うのは目に見えている。たぶん看護師たちはこう言ったかもしれない。「そこまでおっしゃるのであれば自分たちはとてもご期待に沿える技術も知識もありません。ここでの仕事はこれ以上できませんのでやめさせていただきます」と・・・。極めて残念な結末である。