手元に大徳寺高桐院の写真集がある。細川家の菩提寺である事で有名だが、芦屋にお住まいのT氏のお寺でもある。まだ、歴史狂いする前に私は大徳寺を訪れたが、高桐院には行っていないと言う大虚けである。T氏にお墓参りをされた折にでも、パンフを送っていただきたい旨お伝えすると、立派な写真集をお送りいただいた。只々感謝である。静かに頁を追っていくと、心が洗われる思いがする。
大徳寺は「紫野」という言葉を冠する。京都七野といわれる紫野は、その名の通り紫草が生い立った処であったらしい。高貴な色とされる「紫」だが、それは「紫草」という可憐な花をつける植物の根からもたらされるのだそうだ。
昼飯を取ろうとTVをつけると、「ムラサキ・天平の色古代紫の復活」という番組が始まった。「紫草」は絶滅危惧種に入れられた植物だそうだが、大分県竹田市の志土知地区の有志の皆さんが、その復活にかけて取り組んで居られるドキュメントである。京都の染色家吉岡幸雄氏の応援を得て、その復活の過程は地元発展の起爆剤になっている。素晴らしい話しに感動してしまった。
かっては紫草が咲き広がった野を、貴族達が心豊かに遊びまわっている。
「あかねさす紫野行き 標野(しめの)行き 野守は見ずや君が袖振る」
額田王の有名な歌だが、景色が眼前に彷彿としてくる。
志土知(昔は紫土知といったらしい)の人々もまた、心豊かな雅の気持ちをお持ちらしい。こんな話しを聞くと此方まで心豊かになる。
大徳寺は「紫野」という言葉を冠する。京都七野といわれる紫野は、その名の通り紫草が生い立った処であったらしい。高貴な色とされる「紫」だが、それは「紫草」という可憐な花をつける植物の根からもたらされるのだそうだ。
昼飯を取ろうとTVをつけると、「ムラサキ・天平の色古代紫の復活」という番組が始まった。「紫草」は絶滅危惧種に入れられた植物だそうだが、大分県竹田市の志土知地区の有志の皆さんが、その復活にかけて取り組んで居られるドキュメントである。京都の染色家吉岡幸雄氏の応援を得て、その復活の過程は地元発展の起爆剤になっている。素晴らしい話しに感動してしまった。
かっては紫草が咲き広がった野を、貴族達が心豊かに遊びまわっている。
「あかねさす紫野行き 標野(しめの)行き 野守は見ずや君が袖振る」
額田王の有名な歌だが、景色が眼前に彷彿としてくる。
志土知(昔は紫土知といったらしい)の人々もまた、心豊かな雅の気持ちをお持ちらしい。こんな話しを聞くと此方まで心豊かになる。