
うらやまし猫の恋―越人と芭蕉
著者:吉田美和子
価格:2,940円(税込)
出版社名:木犀社
あやしい猫の句に誘われ、越人のあとを追い、俳諧の深みにはまる。うちつどい興じるさんざめきのまにまに、尾張・伊良湖・更科・江戸深川…夢のような旅路の果てに芭蕉に捨てられた男の歯軋りが聞こえる-げに恐ろしい風雅の魔神の物語。
佐分利越人さんの為にも 「絶対読まにゃーいかん」 と早速注文しました。
【目次】
越人-北越からの流れ者
二人見し雪-『笈の小文』伊良湖への旅
道化を愛す-雪見にころぶもの
『更科紀行』への随行
深川の夜-江戸蕉門との交流
芭蕉の大垣帰還
『ひさご』-元禄三年の越人
『猿蓑』に潜む亀裂
「心に俗情あるもの」-越人伝説の生成
「離反」の真相-路通注進事件〔ほか〕
【著者情報】
吉田 美和子
1945年、岩手県に生まれる。東北大学文学部国文科卒業。主として大正・昭和初期の現代詩人論を試み、詩人尾形亀之助とその周辺を積年の課題とする。また江戸俳諧に親しみ、俳句・連句・俳画を楽しむ。1993年、市立小樽文学館「海の聖母-詩人吉田一穂展」を監修。主著に『宮沢賢治-天上のジョバンニ・地上のゴーシュ』(小沢書店1997年、第13回岩手日報文学賞賢治賞受賞)などがある。個人誌「木槿通信」を発行し、同名のホームページをもつ