先に続撰清正公記について触れた。これは「肥後文献叢書・第二巻」に掲載されているのだが、内容がすごく欠落していて物の用をなしていない。
武藤巌男・宇野東風・古城貞吉といった錚々たる人たちが編集人となっているが、大いにがっかりである。
随分この叢書の価値を下げているように思う。
自分自身ご苦労なことと思うが、けちをつける以上はその状況を開示する責任があると思い、少々長くなるがご紹介したい。
二回に亘りご紹介する。(□□□□表示した項目は記事がない)
続撰清正記・巻第一目録
第一・清正公秀吉公へ奉公に出らるゝ事
第二・秀吉公因幡國鳥取の城責付加藤虎之助働の事
第三・秀吉公備中國冠城責并清正働の事
第四・秀吉公山崎表において日向守と合戰清正物見の事
第五・秀吉公瀧川左近将監誅伐并近江新七うちじにの事
第六・柴田一類誅伐之事付戸浪隼人討死の事
續・志津嶽合戰物語の事
第七・織田信雄卿秀吉公合戰の事
第八・秀吉公九州表へ御出馬島津義久和睦の事
第九・秀吉公より佐々陸奥守家來どもに下さるゝ御書の事
續・清正肥後國拝領いたし度旨望まれ候事
第十・肥後國天草志岐林専一揆の事付主計頭小西行長へ加勢の事
第十一・志岐落城主計頭はたらきの事
續・天草合戰の事
續・木山彈正を討給ふ事
續・加藤善右衛門働の事付加藤清兵衛横鑓の事
續・一番備二番備の頭相違の事
續・天草にて諸卒せんさくの事
續・南部無右衛門事
續・木村又蔵事
続撰清正記・巻第二目録
第一・本渡落城の事
續・本渡の城より夜中鳥獣出たる事
續・本渡落城の時女人はたらきたる事
續・金延(のし)付之刀わきさしの鞘斬とらるゝ事
第二・志岐本渡落城の様子秀吉公へ清正御ものかたりの事
第三・秀吉公小田原責たまふ事
第四・秀吉公主計頭に朝鮮御諚仰付らるゝ事
第五・主計頭釜山につき給ふ事付秀吉公より御書つかはさるゝ事
續・釜山浦にて牛に乘る事
續・釜山浦にて着船のとき毒酒呑事
第六・主計頭筑州に着陣の事主計と小西口論の事
第七・清正朝鮮の都に着給ふ事王子兄弟いけどりの事
續・王子御兄弟を追咸鏡道押行時の事
續・王子御兄弟生捕事
第八・清正おらんかい表の働の事ゑんたん落城の事
第九・清正陣所へおらんかい人夜討則唐人敗北の事
付清正内裏へ押詰火をかく帝王都を落給ふ事
第十・清正鏡の城へ歸陣おらんかい人狼藉糺明の事
第十一・清正王子官人等召具し吉州へ歸陣梅天といふいくさの事
続撰清正記・巻第三目録
第一・大明勅使に清正對面大王よりの勅書披見の事付返書并美女殺害の事
續・朝鮮美女殺害相違の事
第二・清正おらんかい朝鮮人等軍の事并唐人敗軍都静謐の事
第三・清正と諸大將問答の事并かせんぼ川の陣所へ夜うちの事
第四・朝鮮王子歸京の事王子より主計へ禮書の事
第五・晋州落城付森本飯田後藤堀先陣後陣論の事
續・晋州の城の物見の事
續・晋州の城責の時龜甲作る事
續・秀吉公御感狀義太夫角兵衛名の字不審の事
第六・小西行長秀吉公へ清正を讒言する事
第七・清正歸朝御勘気蒙らるゝ事
第八・大地震の事清正登城の事
續・右の大地震のときの様子の事
續・梅木田民部と云者本渡の城をとりしを策を以てとりかへす事
続撰清正記・巻第四目録
第一・清正勘氣御赦免の事行長讒言露顯事
第二・梁山南原落城の事
第三・大明人朝鮮へ百萬の人數催す事
第四・清正居城蔚山へ揚鎬呉惟忠百萬騎にて押よする事
續・蔚山へ大明人寄せんとする時西生浦より清正蔚山へ籠らるゝ事
續・蔚山城へ入時の軍令の事
續・蔚山籠城の事
續・加藤清兵衛蔚山の城へ入んとする時の事
續・大明人謀に退散せし事
(續・漢南人共の城を責たる様子の事)・・・・・抜けか?本文有
續・漢南人楯の板をとる事并戰中働之事
續・蔚山の城にてふしぎともある事
續・高麗陣中働に甲乙次第ある事
續・朝鮮古都にて草刈を追來たるに出合漢南人とはたらきの事
續・枯木を敵の旗と見て日本勢敗軍の事