「蒙古襲来絵詞」は、私たち熊本史談会会員にとっては大変身近にある。
それというのも現在宮内庁所管の「国宝・蒙古襲来絵詞」の元の所有者・大矢野家の現当主が熊本史談会の副会長であるからだ。
大矢野家には「白描図」が残されており、二年毎くらいに二本の長い絵巻物をお持ちいただき展示していただいている。
「白描図」には「国宝図」には見られない欠落図があったりして、大変興味深い。
今般、三の丸尚蔵館の管理と運営が、2023年10月1日から「国立文化財機構」に移管されるという報道があった。毎日新聞の記事を引用させていただく。
建物も整備され、「蒙古襲来絵詞」をはじめ、皇室に係わる収蔵品が新たな安住の地をえる。
そうなると公開の機会も増えることだろう。多くの皆様に見ていただきたいものだ。
我が史談会でも来年あたりには又展観の催しが企画されるのではないか。大いに楽しみではある。
皇居・三の丸尚蔵館、宮内庁から国立文化財機構に移管 拡充工事中 配信
宮内庁は23日、皇室ゆかりの美術品などを保存・公開している皇居の三の丸尚蔵館(しょうぞうかん)の管理と運営を、2023年10月1日から東京国立博物館などを運営する独立行政法人「国立文化財機構」に移管すると発表した。文化財の保存や、博物館運営に専門的な知見を持つ同機構に移管し収蔵品の一層の活用を図る。 【ティアラと皇室、その役割と歴史】 三の丸尚蔵館は昭和天皇が亡くなった後、皇室から国に寄贈された美術品などを保存・公開する施設として1993年に皇居・東御苑に開館した。その後、他の皇族から寄贈されるなどした品々も加わり、現在は約9800点が収蔵されている。このうち、鎌倉時代の「蒙古襲来絵詞(もうこしゅうらいえことば)」や「春日(かすが)権現記絵(ごんげんきえ)」など5件54点は国宝に指定されている。 収蔵品の増加で手狭になったことなどから、宮内庁は収蔵スペースを約4倍の4000平方メートルに、展示スペースを約8倍の1300平方メートルに拡充する建て替え工事を行っている。21年12月から休館しており、一部は23年秋に開館し、26年に全館開館する予定。【高島博之】