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落語絵本、二席終え

2023年06月05日 | 絵本
 先月と今月は5年生、6年生の読み聞かせがあり、購入した落語や講談絵本の出番だと思った。紙芝居も含め今まで何度か試みたが、正直子どもたちの反応は今ひとつ。今回もその覚悟はできている。しかしこうした文化に触れることも大切だと考えるし、読み聞かせの大きな前提、自分が気に入っている点が大きい。


 さらに言えば「語り」の味が心地よい。去年いただいた感想集にたった一人だが、語りの速さが気持ちよかったと書いてくれた子がいて、嬉しかった。そう表現してくれなくとも、生の声で耳に届けられたらという思いもある。さて、今回選んだ落語絵本は次の二席。とても有名な噺であり、何度も高座で聴いている。


     

 道具屋が茶店で見つけた貴重な茶碗。猫の食べ物皿にされているのを見つけ、一芝居たくらむが…。道具屋と茶店の主人のやりとりはごく自然に運ぶが、最後のどんでん返し(オチ)が楽しい。解説を入れたのは「三両」の部分。やはりどの程度の価値か子どもにわかるようにしたい。のどかな時代の雰囲気も伝えたい。


     

 これも寄席などでよく語られる噺。お馴染みの熊五郎、八五郎のキャラクターの演じ分けは大事だろう。「そこつ」は現代では死語であるが、こうした滑稽さには江戸文化の持つ強さも同時に感じられる。「浅草」という舞台が地方の小学生にはわかりづらいとはいえ、雰囲気は絵からもある程度伝わるのではないか。


 さて二席演じてみて(笑)、自分の出来としては80点ぐらいはやれるのだが、やはりどうしても反応は薄い。表情をみると面白そうという目がわずかに感じられたことが救い。言い訳めくが、場の設定をもっと限定すれば雰囲気が生まれたかもしれない、と困難なことも浮かぶ。ともあれもう少し継続して語りたい。