労働力人口比率(15歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、2017年平均で
60.5%と、前年に比べ0.5ポイントの上昇(5年連続の上昇)となった。
男女別にみると、男性は70.5%と0.1ポイントの上昇、女性は51.1%と0.8
ポイントの上昇となった。
また、15~64歳の労働力人口比率は、2017年平均で77.6%と、前年に比べ
0.8ポイントの上昇となった。
男女別にみると、男性は85.6%と0.4ポイントの上昇、女性は69.4%と1.3
ポイントの上昇となった。
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労働力人口比率については、「労働力率」ともいいます。
この言葉は、【 10-記述 】で、
( B )は、( B )=就業者数+完全失業者数/15歳以上人口に
よって計算されるが、我が国の女性の( B )を年齢階級別にみると、
出産・育児期の年齢層で低下した後再び上昇するという、いわゆる
( C )カーブを描いている。
という出題がありました。
労働経済に関する用語については、このように選択式で出題されることが
あるので、基本的な用語の定義は、しっかりと確認しておきましょう。
そこで、
労働力率の動向については、
平成22年度の択一式で「60歳代の労働力率」が出題されていますが、
過去の出題傾向を考えると、まずは、女性の労働力率を押さえておく必要が
あります。
女性の労働力率については、
【 12-3-B 】
我が国の女性労働力率を年齢階級別にみると、出産・育児期に低下し、
育児終了後に高まるという傾向がみられ、M字型カーブを描くといわれる。
M字型カーブが示すピークとピークの間の年齢階級で最も労働力率が低く
なるのは1990年代では25~29歳階級である。
【 21-4-B 】
平成20年版働く女性の実情では、平成20年の女性の労働力率を年齢階級
別にみると、25~29歳(76.1%)と45~49歳(75.5%)を左右のピーク
とするM字型カーブを描いているが、M字型の底は昭和54年に25~29歳
から30~34歳に移動して以来30~34歳となっていたが、比較可能な昭和
43年以降初めて35~39歳となった、とし、また、M字型の底の値は前年
に比べ上昇した、としている。
【 27-選択 】
我が国の就業・不就業の実態を調べた「就業構造基本調査(総務省)」をみる
と、平成24年の男性の年齢別有業率は、すべての年齢階級で低下した。同年
の女性については、M字カーブの底が平成19年に比べて( E )。
【 17-選択 】
我が国の女性の労働力率を縦軸にし、年齢階級を横軸にして描画すると、
あるローマ字の型に似ており、我が国の女性の労働力率は( A )字型
カーブを描くと言われている。平成16年の我が国の女性の労働力率を、
年齢階級別に描いてみると、25~29歳層と( B )歳層が左右のピーク
となり、30~34歳層がボトムとなっている。
という出題があります。
いずれも、女性の労働力率を年齢階級別にみた場合の特徴に関する出題です。
【 12-3-B 】は、誤りです。
M字型カーブの谷間となる年齢階層は、出題当時「30~34歳階級」でした。
で、【 21-4-B 】は正しいです。
M字型の底は、平成20年に、35~39歳となっています。
【 27-選択 】は、この点を選択式で論点にしています。
いずれにしても、「M字型カーブ」が論点ですから、
この点は、しっかりと押さえておきましょう。
そこで、労働力調査(基本集計)平成29年平均(速報)結果における年齢
階級別の女性の労働力率では、25~29歳(82.1%)と45~49歳(79.4%)
が左右のピークとなっています。
また、M字型カーブの底は、平成28年調査と同様、「35~39歳」(73.4%)
となっています。
記述式と選択式の答えは
【 10-記述 】
B:労働力率
C:M字型(又は「M字」)
【 27-選択 】
E:30~34歳から35~39歳に移行した
【 17-選択 】
A:M
B:45~49
です。