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「いつか陽のあたる場所で」乃南アサ

2010年06月20日 19時55分47秒 | 読書(小説/日本)

表紙の絵が気に入って購入した。
(半分くらいホント)
さて、内容だけど・・・これは楽しめた。
思った以上によかった。
中心となる登場人物は女性2人。
かつて犯罪を犯し、塀の中で何年も暮らした、って暗い過去を背負っている。
家族からも縁を切られ、東京下町でひっそりと暮らしている。
でも、生きていくためには働かねばならない。
芭子(29歳)は、マッサージ店の受付。(でも、経営者からセクハラを受けて悩む)
綾香(41歳)は、パン屋の見習い。(でも、先輩からいじめにあう)
お互い、助け合いながら、ほそぼそと生活している。
たまに、飲みに行ったり、動物園に行ったり。
そういった、日常が描かれる。
これはオススメ。

【ネット上の紹介】
小森谷芭子29歳、江口綾香41歳。ふたりにはそれぞれ暗い過去があった。絶対に人に知られてはならない過去。ふたりは下町の谷中で新しい人生を歩み始めた。息詰まる緊張の日々の中、仕事を覚え、人情に触れ、少しずつ喜びや笑いが出はじめた頃―。綾香が魚屋さんに恋してしまった!心理描写・人物造形の達人が女の友情に斬り込んだ大注目の新シリーズ。ズッコケ新米巡査のアイツも登場。

PS
乃南アサさんの作品を読むのは久しぶり。
「凍える牙」以来だから・・・え~っと、何年ぶり?
人物造形と心理描写が巧い、リアリズムもある。
でも、ちょっと文章硬すぎたので、少し遠ざかってしまった。
でも、この作品の描き方は好み、なかなかよい感じ。
なお、この作品には続編がある。
いずれ読むつもり。
(でも、E-honでは売り切れて在庫無し・・・困った)