【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「ボーダー」垣根涼介

2010年06月29日 22時13分21秒 | 読書(小説/日本)


「ボーダー」垣根涼介

シリーズ最新刊。
前回、「サウダージ」読了して、「ボーダー」を手に取ったところまで書いた。
夜中の1時過ぎだから、寝たらいいのに、つい手に取ってしまった。
今作・「ボーダー」では、アキの親友・カオルが再登場する。
カオルは東大生になっていた!

堅気の人間として、目立たずひっそり生活するカオル。
ところが、過去を暴くような出来事に遭遇する。
もう、圧倒的な面白さ、止まらない、止められない。
しかも、「午前三時のルースター」の慎一郎も登場する。
この立体的に交差するキャラクターとストーリー。
面白すぎる。

・・・結局読み終わったのは、朝5時半頃。
眠いはずなのに、興奮して眠れない。
(どうしてくれるんだ!)

【ネット上の紹介】
渋谷でのあの事件から3年。チームを解散し、別の道を歩み始めていたアキとカオル。ところがある日、カオルは級友の慎一郎が見に行ったイベントの話を聞いて愕然とする。それはファイトパーティーを模したもので、あろうことか主催者は“雅”の名を騙っていたのだ。自分たちの過去が暴かれることを恐れ、カオルはアキに接触するが―。


「サウダージ」垣根涼介

2010年06月29日 22時12分58秒 | 読書(小説/日本)


「サウダージ」垣根涼介

日曜日、『ルカラ』から疲れて帰宅。
遅い夕食後、風呂に入る。
「あ~、疲れた」
2階に上がり、メールのチェック。
「今日は、早めに寝るか」、とベッドイン。
いつもの習慣で、本を開いたのが「サウダージ」。

ちょっと読んでから寝よう、と思った。
しかし、止まらない、面白すぎる。
アキと耕一の視点が交互に入れ替わりながら、物語が進行する。
この2人が対照的に描かれる。
また、この2人の彼女も対照的。
アキの彼女は年上、理知的な瞳、控え目なメイク、美人という以上に、非常に聡明な印象。
一方の耕一の彼女はコロンビアからの出稼ぎ売春婦、巨乳、気分屋で頭が悪く、金に汚い。
でも、全身から発散する圧倒的な生命力、色気、華やかさ、くどいくらいに美しい。

著者・垣根涼介さんは、巨乳バカ女を描かせると、やたら巧い。
(前作「ギャングスター・レッスン」でも、そうだった、生き生きとした描写)
今作「サウダージ」では、コロンビアからの売春婦DDの描写が素晴らしい。
そんな彼女に惹かれ、引き摺られる耕一。
DDを売春婦から足を洗わせ、コロンビアに返してやろうとする。
それが、麻薬取引と現金強奪のクライマックスへと盛りあがっていく。
圧倒的な筆力、ページをめくる手を止められない。

結局、最終ページ・完結まで一気読み。
・・・夜中の1時過ぎであった。
次は、シリーズ最新刊・「ボーダー」。
実は、ベッドの横に「ボーダー」を準備してた。
そして、つい手に取ってしまった・・・(続く)。

【ネット上の紹介】
故郷を捨て、過去を消し、ひたすら悪事を働いてきた日系ブラジル人の高木耕一は、コロンビア人の出稼ぎ売春婦DDと出逢う。気分屋でアタマが悪く、金に汚い女。だが耕一はどうしようもなくDDに惹かれ、引き摺られていく。DDのために大金を獲ようと、耕一はかつて自分を捨てた仲間―裏金強奪のプロである柿沢に接触する。