「羆嵐」吉村昭
これは怖い。
そのへんのホラー映画よりよっぽど怖い。
史実に基づいて書かれた作品。
(先日吉村昭さんの「三陸海岸大津波」を読んだが、その時一緒に購入した)
大正4年(1915年)12月に、北海道開拓村で起きた事件である。
正式名称は三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)と言う。
当時の開拓村の家(再現)は次のような感じ。
(クマが壁を突き破って入ってくる恐怖・・・もう怖すぎ)
私は新潮文庫版で読んだが、巻末に著者が次のように書かれている。
この作品は木村盛武氏の「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」(昭和39年)を参考資料に、同氏から懇篤の御教示をいただき、辻亀蔵、池田亀次郎両氏の回想をもとに脱稿した。厚く謝意を申し述べる。
ちなみに、この作品「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」は1980年に復刻され、さらに1994年には共同文化社から『慟哭の谷 The Devil's Valley』として出版された。木村盛武氏の経歴を調べると、1941年に北海道庁林務講習第1種を修了し、父と同じ林務官となった、とある。ウィキペディアによると、1961年に、事件の現場を管轄する古丹別営林署に配置転換され、現地調査に乗り出し、事件を知る当事者やその子息など30数人の証言を得たそうだ。(いずれ機会があれば読んでみたい)
ちなみに、この作品「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」は1980年に復刻され、さらに1994年には共同文化社から『慟哭の谷 The Devil's Valley』として出版された。木村盛武氏の経歴を調べると、1941年に北海道庁林務講習第1種を修了し、父と同じ林務官となった、とある。ウィキペディアによると、1961年に、事件の現場を管轄する古丹別営林署に配置転換され、現地調査に乗り出し、事件を知る当事者やその子息など30数人の証言を得たそうだ。(いずれ機会があれば読んでみたい)

【参考リンク】
「山の神」とツキノワグマ→http://tukinowaguma.net/archives/798 (宮崎学さん)
(なぜ「女人禁制」の山が日本各地にあるのか?、もうひとつの側面を見た。宗教上の理由だけではなさそうだ)