【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「無理」奥田英朗

2011年05月11日 22時17分20秒 | 読書(小説/日本)


「無理」奥田英朗 

地方都市を舞台に展開する「最悪」「邪魔」に続く群像劇。
様々な年齢職種の5人の男女。
彼らの人生、毎日の生活が詳細に語られる。
もう圧倒的なリアリティ。
ちょっとした行き違い、躓きから転がっていく人生。
未来に光はあるのか?
いったいどのように物語は収束するのか?
著者の筆力は見事。

PS
それにしても、この閉塞感・・・たまりません。
これが日本の縮図なんでしょうね。
表紙カバー、雪の上のタイヤ・・・最終章でやっと意味が分かった。

【私の読んだ奥田英朗作品スターグレード評価表】  
最悪             ★★★★★ (講談社)
東京物語       ★★★         (集英社)
イン・ザ・プール  ★★★★★ (文藝春秋)
マドンナ        ★★★☆ (講談社)
邪魔              ★★★★☆ (講談社)
ウランバーナの森 ★★★☆ (講談社)
空中ブランコ     ★★★★★ (文藝春秋)
サウスバウンド    ★★★★★ (角川書店)
ララピポ         ★★★★ (幻冬舎)
町長選挙        ★★★★ (文藝春秋)
ガール             ★★★★★ (講談社)
家日和             ★★★★ (集英社)
オリンピックの身代金★★★★☆ (角川書店)
邪魔              ★★★★☆ (講談社)
無理              ★★★★☆ (文藝春秋)

【参考リンク・最新作について】
奥田英朗さん、初の新聞連載小説「沈黙の町で」
http://book.asahi.com/clip/TKY201105020071.html

【参考図書】

【ネット上の紹介】
合併でできた地方都市、ゆめので暮らす5人。相原友則―弱者を主張する身勝手な市民に嫌気がさしているケースワーカー。久保史恵―東京の大学に進学し、この町を出ようと心に決めている高校2年生。加藤裕也―暴走族上がりで詐欺まがいの商品を売りつけるセールスマン。堀部妙子―スーパーの保安員をしながら新興宗教にすがる、孤独な48歳。山本順一―もっと大きな仕事がしたいと、県議会に打って出る腹づもりの市議会議員。出口のないこの社会で、彼らに未来は開けるのか。


「明日の風」梁石日

2011年05月09日 21時08分20秒 | 読書(小説/日本)


「明日の風」梁石日

先日読んだ「血と骨」が面白かったので、さらに関連作品を読んだ。
この作品は、戦中戦後を少年の目を通して描いている。
だから、少し雰囲気が違ってくる。(でも、かなりのエピソードが重なる)
「血と骨」を読んだら、こちらを無理に読む必要はない、かも。

ただ、戦後間もない頃がよく描かれている。
総連と民団の違い、支持率、当時どのように受け入れられていたのか?
詳細に語られ、当時の雰囲気が分かる。(P293-P294)
それにしても、家族親戚血縁関係、近所の繋がり・・・全てが濃い。
今の日本社会が失ったものばかり。

【ネット上の紹介】
誰もが恐れる暴力的な父、お人好しで働き者の母、優しいが内向的な姉、小さな妹に囲まれて育った在日二世の少年。彼は、のどかな疎開先の村で、空襲で破壊され焼け野原となった街で、無秩序と混沌を原動力に復興してゆく繁華街で、誰と出会い、何を見たのか?騒乱。変革。相次ぐ近親者の死。非日常と愛しき日常生活が混在する戦中戦後の時代の空気と、そこに生きる少年の激動の日々を描き切った渾身の長編小説。


「モップの精と二匹のアルマジロ」近藤史恵

2011年05月09日 20時32分40秒 | 読書(小説/日本)


「モップの精と二匹のアルマジロ」近藤史恵

近藤史恵さんと言うと、「サクリファイス」「エデン」が有名。
でも、このシリーズもファンが多い、と思う。
シリーズ最新刊、4作目である。

人間関係を表現する言葉に「ハリネズミのジレンマ」、ってのがある。
親しくなって距離を近づけたいのに、お互いの針で相手を傷つけてしまう。
これはよくあるパターン・・・仲がいいほどケンカする。
全ての人がトゲを持っている訳ではないけど。
でも、多かれ少なかれ少なかれ、有るでしょうし、針の大きい人小さい人・・・いろいろ。
さらに、人間関係の有段者は仲なおりのテクを持っているし。(つまり『薬』)
傷をつけて薬を塗り、薬を塗って、再度傷つけ。(果てしない)

さて、今作では『アルマジロ』、である。
どういうことか?
それは読んでのお楽しみ。

作品としての完成度、面白さでは前作に負ける。
登場人物の魅力がイマイチ表現しきれてない、と感じた。(もの足りなく感じた)
テーマが硬いので、これをキチンと文章で表現して、面白さを演出するのは難しいかも。(残念)

【ネット上の紹介】
ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働くキリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。ところが思いがけない事故が発生して―。地味な妻と目が覚めるほど美形の夫、どこか不釣り合いな夫婦に秘められた謎に、キリコ&大介の名コンビが迫る本格ミステリー。


「邪魔」奥田英朗

2011年05月08日 10時20分04秒 | 読書(小説/日本)


「邪魔」奥田英朗

奥田英朗さん、初期傑作。
「最悪」と同じ群像劇となっている。
それにしても、巧い。
ストーリー構築、キャラクター設定、詳細な描写とリアリティ、巧みな演出。
現代日本文壇のトップクラスの筆力、と思う。
『引き出し』の多さも抜群、である。
「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」のようなユーモア小説。
「ガール」「マドンナ」のような軽妙なオフィス小説。
「サウスバウンド」型破りな父に翻弄される家族と少年を描く人生案内小説。
そして「最悪」「邪魔」のような急降下する群像劇。

特に巧いと感じるのは、心理的追い込み。
逼迫する状況から、登場人物をどんどん追い込んでいく。
そして、登場人物は突然「切れる」てとんでもない行動に出る。
このあたりの描写が実に巧い。
詳細な描写がリアリティを醸す。
強烈なベクトルで最終ページまで一気読み、である。

PS1
予想もつかないエンディング。もう、何というか・・・絶句。

PS2
本道とは関係ないけど、引っ掛かった個所がある。P125

「パートでも有給休暇はあるんですよ。六ヶ月、勤めれば」
「そうなんですか」
「そうです。給料がもらえて休めるんです。それに一年以上働いて年収90万円以上の見込みがあれば、雇用保険にだって入れます」


これは、現状とは異なっている。
以下を参考にしてみて。
雇用保険の適用について
雇用保険制度(厚生労働省ホームページ)
http://osaka-rodo.go.jp/(大阪労働局)

【ネット上の紹介】
及川恭子、34歳。サラリーマンの夫、子供二人と東京郊外の建売り住宅に住む。スーパーのパート歴一年。平凡だが幸福な生活が、夫の勤務先の放火事件を機に足元から揺らぎ始める。恭子の心に夫への疑惑が兆し、不信は波紋のように広がる。日常に潜む悪夢、やりきれない思いを疾走するドラマに織りこんだ傑作。

参考図書・・・こちらも楽しめる。


「血と骨」梁石日

2011年05月05日 09時40分38秒 | 読書(小説/日本)


「血と骨」梁石日

読みごたえがあった。
これくらいの重さと濃度があると、「読んだぞ!」って気分になる。
ほんと、重量感のある作品である。

大阪の戦中・戦後が濃厚に描かれて興味深い。
私は大阪在住なので、地理関係はおおよそ分かる。
中道、今里、布施、鶴橋、上六・・・馴染みのある地名ばかり。
それでも、大阪地図を横に置いて、確認しながら読んだ。
(例えば、大阪空襲の時に、どのような経路で逃げたのか、地図で確認しながら読んだ)

タイトルの「血と骨」であるが、次のように書かれている。
朝鮮の巫女の歌の中に、血は母より受け継ぎ、骨は父より受け継ぐ、という一節がある。朝鮮の父親は息子に対してよく「おまえはわしの骨(クワン)だ」というが、それは家父長制度を象徴する言葉であった。血もまた骨によって創られることを前提にしているからだ。土葬された死者の血肉は腐り果てようとも骨だけは残るという意味がこめられている。血は水より濃いと言うが、骨は血より濃いのである。

ところで、『猪飼野』をご存知だろうか?
大阪の歴史を語る上で重要キーワードである。
その歴史は『日本書紀』にさかのぼる、と言う。

猪飼野を含むこの周辺エリアには、朝鮮半島の百済から渡来してきた人々が多く住んでいたため、奈良時代から平安時代にかけて、百済郡(くだらのこおり)と呼ばれていた。そして、百済郡が消滅した後も猪飼野の地名は残り、江戸期から明治中期にかけては「村」を、それ以降は「町」を表す地名でありつづけた。しかし、昭和48年(1973)の住居表示制度の施工によって、ついに生野区から猪飼野の地名が消滅。現在では、「猪飼野橋交差点」と「猪飼野新橋」の二ヵ所にのみ、猪飼野の名が残されている。(「大阪地名の由来を歩く」若一光司)

この「血と骨」は猪飼野を中心舞台に展開する。
登場人物も街もはげしく濃度が高い。
戦後闇市の描写など、非常にリアル。
これはオススメ、激しさに圧倒される。

【参考リンク】猪飼野とは・・・ウィキペディアより
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%AA%E9%A3%BC%E9%87%8E

【ネット上の紹介】
1930年頃、大阪の朝鮮人密集地域の蒲鉾工場・東邦産業で働く金俊平は、その巨漢と凶暴な性格で極道からも恐れられていた。ある日、飛田遊廓の女郎・八重の虜になって錯乱した同僚が、自分の腹を切り裂いて死ぬという騒動が起こる。興味を抱いた金俊平は八重の淫蕩な女体に溺れて水揚げするが、逃げられてしまう。自棄になった金俊平は警官隊を叩きのめして東邦産業を馘になり、太平産業へ移る。数カ月後、金俊平は飲み屋を経営する子連れで美貌の李英姫を凌辱して強引に結婚するが、かつて賭場の争いで半殺しにした極道たちとの大乱闘の末、大阪を離れる。直後、太平産業では朝鮮人労働者の解雇をめぐる激しい労働争議が起こるが、それは太平洋戦争前夜の暗い時代の幕開けに過ぎなかった。


ルカラ・マンスリー課題、2011年5月

2011年05月05日 09時33分34秒 | ジム練習

ルカラに行って、5月課題をトライしてきた。
4月から新しいスタッフ・カンちゃんが入った。(1D/1W)
課題に違った味が加わった、と感じた。

さて、白テープ20本トライしてウォームアップとする。
次に、5月課題を順番にトライ。
白テープ5課題・・・いつもと同じくらい
赤テープ5課題・・・左トンネル根元から始まる課題が難しくて、何度もトライした。(かなり消耗)出だしのマッチが難しい。抜けの部分のオレンジも悪い。微妙な体重移動必要。
黄テープ5課題・・・1撃したのはルーフ課題のみ。奥壁前傾凹角課題は右手を返す体勢にならず苦労した。奥壁前傾課題は手数が多く持久力系。本来なら得意パターンだけど、パワー不足でスカばかり。キノコ岩奥の垂壁凹角は出だしマッチが悪い。何度もトライするがダメ。最後の垂壁課題だけど、時間切れ、燃料もエンプティ状態。

以上、簡単な感想。
今月は課題自体が難しいのか、自分の体調が悪くて難しく感じるのか?
4月下旬に脇腹が痛くなって、寝返りうてない状態。
少し練習を休んでいたので、体調不良なのかも。(・・・という事にしておく)


「羆嵐」吉村昭

2011年05月03日 08時51分39秒 | 読書(小説/日本)


「羆嵐」吉村昭

これは怖い。
そのへんのホラー映画よりよっぽど怖い。
史実に基づいて書かれた作品。
(先日吉村昭さんの「三陸海岸大津波」を読んだが、その時一緒に購入した)

大正4年(1915年)12月に、北海道開拓村で起きた事件である。
正式名称は三毛別羆事件(さんけべつひぐまじけん)と言う。
当時の開拓村の家(再現)は次のような感じ。


(クマが壁を突き破って入ってくる恐怖・・・もう怖すぎ)

私は新潮文庫版で読んだが、巻末に著者が次のように書かれている。

この作品は木村盛武氏の「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」(昭和39年)を参考資料に、同氏から懇篤の御教示をいただき、辻亀蔵、池田亀次郎両氏の回想をもとに脱稿した。厚く謝意を申し述べる。

ちなみに、この作品
「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」は1980年に復刻され、さらに1994年には共同文化社から『慟哭の谷 The Devil's Valley』として出版された。木村盛武氏の経歴を調べると、1941年に北海道庁林務講習第1種を修了し、父と同じ林務官となった、とある。
ウィキペディアによると、1961年に、事件の現場を管轄する古丹別営林署に配置転換され、現地調査に乗り出し、事件を知る当事者やその子息など30数人の証言を得たそうだ。(いずれ機会があれば読んでみたい)


【参考リンク】

「山の神」とツキノワグマ→http://tukinowaguma.net/archives/798  (宮崎学さん)
(なぜ「女人禁制」の山が日本各地にあるのか?、もうひとつの側面を見た。宗教上の理由だけではなさそうだ)

「狐火の家」貴志祐介

2011年05月02日 21時44分49秒 | 読書(小説/日本)


「狐火の家」貴志祐介

ミステリ短編集。
全て密室殺人、って設定で、その道のマニア向け。
作品のレベルは高く、ミステリファンは充分楽しめる、と思う。
ミステリファンには、オススメである。

ただし、私の「趣味」と微妙にずれる。
数ある貴志祐介作品の中で、私の好みは「ISOLA」。
次に「新世界より」「悪の教典」「黒い家」あたりがくる。
だから、今回は少し不完全燃焼な気分。

さて、ここから本道からはずれる批評に入る。
第一話タイトル作品「狐火の家」で、犯人逃走経路を推理する課程で、
犯人がフリークライミングの素養があるんじゃないか、って話になる。
探偵役がベロクロタイプ・クライミングシューズを履いて、窓から樋の金具に指を掛け、屋根にツゥーフック、マントリングするシーンが出てくる。まぁ、ここまではヨシ、としよう。
次のセリフには違和感を感じた。

「熟練したフリークライマーは、エアーズロックの縦に一本亀裂が入っているだけの、垂直の断崖を登りますが・・・(云々)」(P70)

エアーズロックは全体スラブで切り立っていないし、クラックが走っているルートがある、って事も聞いたことがない。
また、たとえあったとしても、現地アボリジニの人々が聖地としてあがめている岩山を(私は)登ろうと思わない。
それに、フリークライマーなら、もしオーストラリアに行ったら、エアーズロックじゃなく、
ブルーマウンテンズ、グランピアンズ、アラプリーズ、ナウラといったエリアに行く、と思う。
そんな訳で、ミステリ部分では完成度が高いけれど、クライミングに関しては、「あれ?」って感じ。
(いちゃもんをつけてスマン)

【参考リンク】
ウルル(エアーズロック)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%AB

【ネット上の紹介】
『硝子のハンマー』(日本推理作家協会賞)から4年。弁護士・純子&防犯探偵・榎本、堂々のカムバック。ますますヒートアップ!ちょっぴりファニーなコンビが4つの密室に挑む傑作ミステリ。


「ルポ餓死現場で生きる」石井光太

2011年05月01日 14時51分32秒 | 読書(ノンフィクション)


「ルポ餓死現場で生きる」石井光太

石井光太さん最新刊。
飢餓現場での詳細が語られる。
過去の著書と異なる点は、具体的な数字データが豊富なこと。
数字データ+豊富なエピソードで構成される。
いくつか文章を紹介する。

アフリカは欧米のNGOが多数入っているため、一部の国や地域では児童労働を規制する動きが盛んになっています。かつてケニアのコーヒーの産地にある村を訪れたとき、不思議なことに女の子が非常に少ないことがありました。村の人は次のように説明しました。
「数年前に、欧米のNGOがやってきてプランテーションから子どもを一掃したんだ。そのせいで、子どもは地元で働けなくなってしまった。それで仕方なく、他の町に家政婦として出稼ぎにいくことになった。それで若い女の子が減ってしまったんだよ」
P57

かつて、エチオピアにある売春婦が集まるバーの従業員が次のようなことをはなしていました。
「少女売春婦は、田舎から出てきていきなり売春をはじめるわけじゃない。最初は家政婦として働くんだ。彼女たちはそこでひどい性的暴行を受けて逃げ出す。けど、そこから先の行き場所がなくなるだろ。貧しい田舎に帰るわけにもいかないし。よそで働いても同じように性行為を強要されるのがオチだ。そこで、いっそう体を売った方がマシだと考えて売春婦になることが多いんだよ」
(P85)

アフリカ内戦構造について(P206)
たとえば、フランスがある国を植民地支配していたとします。フランスはその国にいたA民族に政治権力を与えて分割統治をしていました。1960年になり、フランスは民族同士のいがみ合いをさんざん煽った挙句、突如として自分の国の都合によりA民族に権力を与えたまま独立を許し、軍隊を引き上げてしましました。すると、これまでA民族に冷遇されていたB民族やC民族が「A民族の支配下に置かれるのは嫌だ。俺たちに支配権をよこせ」といいだします。A民族はそんなことを許せば自分たちの立場が危うくなることを承知していますので、彼らを武力で押さえ込みます。すると、B民族やC民族は武器を手に取り、A民族を政権の座から引き摺り下ろそうとし、内線が勃発します。簡単にいえば、これがアフリカ諸国で起きていた民族紛争の代表的な構造なのです。

以上、如何でしょうか?
私が1番インパクトを受けて、『救われない』と感じたのは、第6章『子供兵が見ている世界』、である。
書店で見かけたら、手にとって読んでみて。

【ネット上の紹介】
飢餓に瀕して、骨と皮だけになった栄養失調の子供たち。外国の貧困地域の象徴としてメディアに描かれる彼らも、ただ死を待っているわけではなく、日々を生き延びている。お腹がふくれた状態でサッカーをしたり、化粧をしたりしているのだ。ストリートチルドレンや子供兵だって恋愛をするし、結婚をするし、子供を生む。「餓死現場」にも人間としての日常生活はある。世界各地のスラムで彼らと寝食を共にした著者が、その体験をもとに、見過ごされてきた現実を克明に綴る。

[目次]

第1章 餓死現場での生き方;第2章 児童労働の裏側;第3章 無教養が生むもの、奪うもの;第4章 児童結婚という性生活;第5章 ストリートチルドレンの下克上;第6章 子供兵が見ている世界;第7章 なぜエイズは貧困国で広がるのか

 


こなごなに砕かれた鏡の上にも

2011年05月01日 11時35分58秒 | TV/ドラマ

写真:特集
昨日、『海外ネットワーク』(特集チェルノブイリ)を見た。
ナターシャ・グジーさんの活動がとりあげられていた。
ウクライナ出身、1986年4月26日、当時6歳。
チェルノブイリ原発事故により、被爆。

こなごなに砕かれた鏡の上にも
新しい景色が映される

いつも何度でも -Nataliya Gudziy- - Bing video
『視点・論点』に出演されたときの映像か(?)

(ロングバージョン)
いつも何度でも/千と千尋の神隠し Nataliya Gudziy - Bing video
前半は、チェルノブイリで被爆、避難の様子が淡々と語られる。
後半で、「いつも何度でも」弾き語り。