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ネギとバター

2018-12-04 | Weblog
東京新聞、週のはじめに考える、から。
頭脳流出が心配になる

 ノーベル賞ウイークが五日から始まります。十日の授賞式では本庶佑・京大特別教授が医学生理学賞を受賞。自然科学系で日本人は二十三人となります。
 本庶さんをはじめ、受賞者が基礎科学の大切さを話すことが多くなっています。言うだけではありません。本庶さんは賞金などを元にして京大に基金を創設するつもりです。
 二年前に受賞した大隅良典東工大栄誉教授はノーベル賞の賞金など一億円を出して大隅基礎科学創成財団を設立。基礎研究の助成をしています。、、、
 科研費は国内の多くの研究者を支える研究費です。二〇一一年度の総額約二千六百億円がピークで、昨年度は二千三百億円弱でした。採択率は昨年度で25%。研究者はよく「科研費に当たる」と言います。まるで宝くじです。、、、
 辞書がないと詩や小説が書けないように、基礎研究がなければ応用といった成果は生まれません。違いは、辞書から小説は生まれませんが、基礎研究は辞書の一項目になるだけでなく、時には大きく花開くことです。、、、
 大学などの研究環境が十分でなかった時代に優秀な研究者が海外に出たのは、仕方のないことだったといえるでしょう。 今は違うはずです。
 政府は近年、集中と選択といって、研究費の配分方法を変えています。選択の基準は「役に立つ」が大きいように見えます。大学改革にも熱心です。しかし、世界の大学ランキングで日本の評価は芳しくなく、論文発表数も伸び悩んでいます。
 研究環境の悪化、とあえて言います。その影響がいろいろな所に現れています。偏差値が高い受験生は多くが医学部に進学。大学院博士課程の学生も、海外に出て行く学生も減少しています。若者も、その親も、安定を望む時代です。理系なら医師になるのが高収入への道です。博士課程に進むと企業はあまり採用してくれません。海外に行くと、国内でポストを得にくくなり、そのポストも任期制という非正規が大半です。頭脳流出は何も、海外に出ることだけではありません。、、、

研究者ならこのコラムの主張に同意しない人はいないでしょう。しかし、国の科学政策は、現場の声「基礎研究の重視」、「裾野を広げる努力」、「研究環境の安定化」と真逆の方向に突き進んでいます。「応用研究」、「選択と集中」、「競争原理と自己責任」の徹底化。思うに、これは科学者ではなく、科学行政官僚と政治家が己の利益を増大するために科学政策を決めているからではないでしょうか。成果や意義を判断しにくい基礎研究より応用研究の方が一般人や政治家を説得しやすいし、また官僚や政治家にとっては、今後50年、100年というスパンで日本の科学技術を担う人材を育てることを考えるより、数年で目に見える成果を出した方が自分の業績になる、そのために「改革」する。改革が必要だからではなく、「改革」したという己の実績作りのために改革する、改革のための改革、結局、実質、ほとんどがやらぬ方がましなものばかりです。

アベ政権は、日本人のための教育研究や福祉へ割く金は削り、公営のインフラを外資に叩き売り、博打を解禁してトランプのスポンサーのラスベガスのヤクザに貢ぐための売国法案を強行採決。そのデタラメを野党に批判されるのが嫌で、アベはしょっちゅう外国に行くわけですが、行ったら行ったで、無能をさらけ出して「ハウマッチ?」の一つ覚え、買春ツアーのエロオヤジさながら、金をバラまくか毟り取られる。外国からしたらわざわざ自分からネギを背負ってやってくるカモ。対して、国民に対しては、年金をごまかし、原発被害者への補償を打ち切り、沖縄県民の意思を蹂躙して米軍基地を税金でつくるためにサンゴ礁の海を埋め立て、消費税増税を企むくせに、アメリカに対しては米軍も使いたがらないポンコツ兵器をローンしてまでも言い値で買うバカ殿ぶり。このバカ殿を担ぐ自民党議員も将来の党の繁栄よりも目の前の己の大臣職と次の選挙のことしか頭にないと言う情けなさ。

その日本の恥が、アルゼンチンのG20で、また世界に恥を晒したというニュース。
安倍首相の「おべっか」が拡散 米中間選挙「歴史的勝利」
【ワシントン共同】安倍首相がブエノスアイレスでのトランプ大統領との会談で、米中間選挙に触れ「歴史的な勝利にお祝いを申し上げたい」と述べたことに、CNNテレビは11月30日、「各国の指導者がどれだけトランプ氏におべっかを使っているかの証左だ」と指摘した。11月の中間選挙では、実際には与党共和党が下院の多数派を民主党に奪われていた。
 発言はネット上でも拡散し、オバマ前大統領の選対幹部を務めたアクセルロッド氏はツイッターで「安倍氏は中間選挙についてほとんど説明を受けていないか、トランプ氏の精神構造についてしっかり説明を受けてきたかのどちらかだ」と皮肉った。

思うに、アベは中間選挙の結果の意味がわからないとかトランプの異常性格をよく理解して発言したとかうのではなく、この底抜けは宗主国の自分の飼い主にはとにかく全力で尻尾を振るようにと条件付けされたパブロフ犬に過ぎないのだろうと思います。「おべっか」のような上品なものではない。きっこさん流に言えば、アベはトランプのケツを舐めるバター犬。ネギを背負ったカモ、バターを背負ったバター犬、谷岡ヤスジ画伯の絵を想像してしまいました。でもバター犬ならそれなりに深い薀蓄を語ったりするのですけどね。この底抜けにはそれもない、初老の邪悪な小学生。
こんなの見つけました(トランプ政権の忠実な新しい財布、アベ犬)
コメント
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