百醜千拙草

何とかやっています

Deja vu?

2023-03-10 | Weblog
立民、小西議員が、安倍政権時に政権が総務省を通じて、政権に批判的な報道番組に圧力をかけ、放送法を捻じ曲げていたことに関する行政文書を入手し、国会で当時の責任大臣であった高市氏を追求したことが、話題になっております。ことの問題は、アベ政権がメディアに圧力をかけて自民党や政権に不利な発言を封じ、都合の良い内容だけにして権力に維持を目論んだということで、政権がメディアに違法に介入してきたということです。その追求の中で、突きつけた証拠を捏造だと、悪あがきする高市氏に、証拠が真正なものであれば「辞任するか」と迫ったとこで、開き直った高市氏、「結構です」と答えたものだから、アベの森友事件を彷彿とさせたのでしょう、Twitterやメディアがとりあげ、大ニュースとなりました。

ま、メディアへの圧力はアベが官房長官だったころからアベ自身でやってきたことで、忖度を強要する(変な日本語ですが)アベの「勘ぐれ!」というセリフは有名になりました。そんな事情で、メディア恫喝と圧力は自民党は政権政党としての権利だとでも思っているフシさえあります。こうした自民党の権力の濫用はメディアコントロールに限らず、アベ政権下で大きく拡大し、政治腐敗は一気に進みました。

森友問題では、森友学園の土地払い下げダンピングがアベヨメの迂闊な越権行為から始まり、その追求の中、アベが「私や妻が森友問題にかかわっていたら総理も議員も辞任する」という愚かなタンカを切ったために、公文書の偽造、隠蔽、捏造が行われ、それを強要された公務員が死に追いやられました。アベは自身の保身のために、土地ダンピングをスクープしたNHKの記者を干させて退職に追いやり、公務員を死に追いやり、籠池氏を詐欺師に仕立て上げて刑務所に放り込んだわけです。ま、森友はアベの悪事のほんの氷山の一角、さすがにその際限ない腐敗と悪徳の因果が身に巡ることになりました。天網恢々、因果応報というのはこの世の法則のようです。

さて、「この行政文書が真実であれば、辞任されますか」と、文書を捏造怪文書呼ばわりした高市氏に迫った小西議員。森友当時のアベに倣ったのか、「結構ですよ」と答えた高市氏ではあったものの、自分にはアベの時のように忖度してくれる官僚も、統一地方選前で味方してくれる自民党員もなく、何より困った時に助けてくれるアベはすでにいない状況の四面楚歌、党内党外も辞任に賛成という雰囲気を察して、突然、見苦しい言い訳三昧を繰り広げだしました。

みっともなくも淺ましい。ま、いつもの自民党ですが、ようやくその悪行の報いがポツリポツリと現れはじめました。統一地方選で今後の流れが見えてくるのではないでしょうか。確かに旧民主党も、ましてや維新もダメです。今の野党に政権を任せられるのかという不安もある。しかし、とりあえずやらないといけないことは、すでに腐敗を極めている自民党から権力を奪い返すということです。まずはマイナスをゼロにするところから始めないといけません。

朝日新聞から。
 、、、、
 放送法が1950年に制定されて以来、政府は放送番組が政治的に公平かどうかはその局の番組全体で判断するとの立場をとってきた。だがその方針が、一部の政治家と官僚による密室での議論で大きく転換した可能性が濃厚になってきた。
 メディアへの介入という意味でも、政策決定の妥当性という意味でも、重大な事態だ。文書に書かれた内容について、政府はすべてが事実かどうかはまだ確認できていないとする。解明を急がねばならない。
 だが、それを妨げている大臣がいる。当時、まさにその方針転換の答弁をした当人である高市早苗元総務相だ。
 問題の資料が行政文書であると総務省が認めたあとも、高市氏は「ありもしないことをあったかのようにして作るというのは捏造(ねつぞう)だ」との発言を連日、国会などで繰り返している。
 内部資料のうち、高市氏が出席した打ち合わせの内容などを記した部分について、そもそも打ち合わせそのものが存在しなかった、といった主張だ。官僚がなぜ「捏造」する理由があるのかと聞かれると、「パフォーマンスが必要だったんじゃないか」とまで述べている。
 国民の行政に対する信用をおとしめ、国家の基盤を揺るがす乱暴な発言ではないのか。
、、、行政文書は、政策の決定過程や行政の執行過程を着実に記録して、後世の検証を可能にし、将来にわたって国民に説明義務を果たすためのものだ。その作成は、官僚の仕事の中核の一つでもある。
 それを頭ごなしに政治家が「捏造」などと言えば、国民はなにを信じたら良いのか。、、、
 しかも、その文書が作られた当時の総務省を率いていたのは高市氏本人である。仮に正確性に疑義があったとして、その責任は自分が負うことになるのをわかっているのだろうか。確たる根拠を示さずに、公文書制度に対する信頼を掘り崩すのはやめてもらいたい。
 公文書管理の徹底は、政府あげての課題のはずだ。そんななか、このような物言いを繰り出す人物が大臣についているようでは、この国にまともな公文書制度を根付かせるのは難しい。
コメント
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