tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろばソムリエのお宝話(4)「細部まで凝ったツアーは大好評」産経新聞夕刊(新関西笑談)

2013年12月06日 | マスコミに紹介されました!
今回(12/5付)「新関西笑談」(産経新聞夕刊)の「奈良ソムリエのお宝話(4)」、見出しは「万葉集や文楽ゆかりの地巡り 細部まで凝ったツアーは大好評。」です。NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の活動が詳しく紹介されています。以下、全文を掲載します。

―平成23年には、奈良まほろばソムリエ検定(奈良検定)の合格者でつくる「奈良まほろばソムリエ友の会」が創設されました
鉄田 初年と2年目に合格したソムリエが集まったパーティーの席上で、有志のグループを作ったらどうかとの提案がされました。その際、ブログを発信している私が一番アクセスしやすい立場だったので、事務局長を頼まれたわけです。

―奈良通たちの親睦会ですか
鉄田 任意団体だったのですが、人数が150人を超えて組織体制の整備が必要となり、今年2月にNPO法人にしました。NPO法人にしてからはソムリエ以外の人も入会できるようになり、会員は約240人にのぼります。

―大所帯ですね。具体的にはどんな活動を
鉄田 よく知られているのはバスツアーの企画とガイドです。地元のバス会社や旅行会社とタッグを組んでツアーを企画し、バスでの移動中や現地でガイドします。これは非常に好評です。



「美仏巡り」ツアーに備えた研修会(11/10)。講師役はガイド名人の雑賀耕三郎さん

―通常のツアーとの違いは
鉄田 普通は大学などの先生を講師役としてバスツアーをするわけですが、4カ所回ったと仮定しても1回20分として、計80分しか話を聞く時間がありません。一方、私たちのツアーは2人1組で、バスの中で1人がしゃべり、バスを降りたら別の1人が現地で説明するスタイルです。だからお客さんは絶え間なく説明を聞けるわけです。

―心憎いまでの心配りですね
鉄田 最近では「奈良の美仏巡り」と題した美しい仏像を見て回るツアーを企画しました。長谷寺、室生寺、聖林寺、安倍文殊院の4寺を巡るツアーが大好評です。



―万葉集を題材にしたバスツアーも話題を集めました
鉄田 歌が生まれた背景や歴史を紹介して、参加者が実際に歌を朗唱するという内容です。カラオケと同じ理屈で他人の歌を聴くより自分で歌った方が楽しいのでしょうね。

―ほかにもツアーを考案中なのですか
鉄田 年末には「文楽演目ゆかり地ツアー」を企画しています。義経千本桜など人形浄瑠璃で登場する舞台が奈良にはたくさんあり、ゆかりの地を1日で5カ所回るツアーです。そもそも文楽演目のゆかりの地巡りは珍しいうえ、企画したのが女子高生なんです。



―女子高生がプランニングしたのですか
鉄田 奈良朱雀高校の女子生徒たちがクラブ活動で県内の文楽ゆかりの地を巡る2泊3日のツアープランを作りました。これが国土交通省のコンクールで優勝したのです。友人が奈良朱雀高校の教師をしていた縁で、パンフレットを読ませてもらうと非常に面白かった。2泊3日を日帰りツアーに作り直して地元のバス会社に提案してみたところ、どんどん具体化していきました。

―申し込み客の反応はどうでしたか
鉄田 参加者の募集を8月にかけたところ、わずか1週間で満席になってしまうほどの人気ぶりでした。当日が楽しみです。

―文楽ゆかりと高校生の企画という意外性が光ったんでしょうね
鉄田 そうです。昼ご飯も「義経千本桜」三段目「すし屋」の舞台となった老舗料理店「つるべすし弥助」(奈良県下市町)で食事をする凝りようです。きっと二重三重に楽しいツアーになるはずです。(聞き手 植木芳和)




NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は今年(2013年)の2月に発足したばかりですが、ツアーの企画やガイド、講演会の講師などの依頼が相次いでいます。おん祭り、興福寺追儺会、若草山焼き、お水取りなどの行事の案内、奈良検定受検者向けの対策講座、奈良の歴史や文化に関する講話など、内容も多種多様です。

考えてみれば、今までこのような広範囲にわたるガイドや講演の依頼すべてに対処できる個人・団体はありませんでしたので、我々は「ニッチ」(すき間)市場を開拓したということになるのかも知れません。まさに奈良県の歴史・文化に関する「何でも屋」です。

「バスの中でもガイドする」というアイデアは、川上村のバスツアーで教えられました。参加費用の高い大学の先生がガイドをするツアーでも、現地で短い話を聞くだけです。「バス車中と現地の両方で話をすれば、参加者は喜ぶのでは」と思い、仲間うちのツアーでやってみると、これはシンドイ。1人でやるのはムリだと気づき、「ガイドを2人にして、車中と現地で分担しよう」と思い直しました。ボランティアガイドは謝金が安いので可能となる芸当です。これはヒットでした。今はすべてガイド2人(メインガイドとサブガイド)体制で、サブガイドは人材育成の機会(OJT)ともなっています。

いよいよ次回(12/6付)は最終回。奈良の観光振興に関する私の思いをお話しします、お楽しみに!
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