tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

やまとぢから展は12月15日(日)まで。お急ぎを!(2013Topic)

2013年12月05日 | お知らせ
奈良県立美術館で開催されている特別展「籔内佐斗司展 やまとぢから」は、いよいよ今月15日(日)で閉幕する。まだご覧になっていない方は、ぜひお急ぎいただきたい。11月25日(月)には、高円宮妃も来館された。奈良新聞(11/26付)「やまとぢから咲いた 茂山組が新作狂言 高円宮妃ご鑑賞」によると、

県立美術館40周年記念特別展「籔内佐斗司展~やまとぢから」(奈良新聞社など後援)の開催に合わせた「やまとぢからフォーラム」が25日、奈良市春日野町の県新公会堂能楽ホールで開かれ、平成伎楽団茂山組の新作狂言「大和西瓜」が上演された。同展見学などのために来県された高円宮妃久子さまも鑑賞。県のマスコットキャラクター「せんとくん」の生みの親で彫刻家の籔内さんが、プロデュースした愉快な仮面狂言を楽しまれた。

新作狂言「大和西瓜」大蔵流狂言師・茂山千三郎さんの作。現在のスイカのルーツされる大和スイカが、大正時代に県農業試験場で品種改良されたことにちなんだ。千三郎さんらが、籔内さんデザインの仮面をかぶって出演。中国伝来の在来種と明治時代にアメリカから伝わったアイスクリーム種が、大和郡山の畑で出会って、おいしい大和西瓜が生まれる様子をコミカルに演じた。また、大和郡山市の源九郎神社ゆかりの白狐も登場。日本舞踊の花柳源九郎さんがが迫力のある踊りを披露した。

久子さまは籔内さんや新井正吾知事とともに鑑賞。籔内さんによると、久子さまは面白い場面では声を上げてお笑いになるなど、約500人の観客とともに楽しまれた様子だった。終了後、籔内さんの講演も行われ、「展覧会を通じて、日本文化の源流といえる『やまとぢから』を再認識してもらえば」と話していた。


高円宮妃もご覧になった「籔内佐斗司展 やまとぢから」は、とても興味深い展示である。奈良県立美術館では会場ところ狭しと、

■やまとぢからの童子たち:木彫作品を中心に構成
■平成伎楽団:伎楽団キャラクターと映像を中心に構成(写真撮影OK)
■籔内佐斗司が修復に関わった仏像や、東京藝大大学院生が制作した仏像模刻作品


など意欲的な作品群が展示されていて、見飽きない。また、こちらの割引券(PDF)を持参すれば、800円の入場料が600円になる。会期はあと10日。皆さん、奈良県立美術館へお急ぎ下さい!
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奈良まほろばソムリエのお宝話(3)「OBがボランティアガイド」産経新聞夕刊(新関西笑談)

2013年12月05日 | マスコミに紹介されました!
昨日(12/4付)の産経新聞夕刊(大阪本社版)「新関西笑談」、奈良ソムリエのお宝話(3)の見出しは《人手不足で秘仏公開できないなんて 仏像ブームなのにもったいない》でした。勤務先OBによるボランティアガイド団体「ナント・なら応援団」結成の経緯や、私の平城遷都1300年祭での「宮跡探訪ツアーガイド」の様子が紹介されます。この連載について、東京在住のさるジャーナリストからFacebookに「奈良の情報が生駒の山を越えるのはいいことですね。産経さん、がんばれ!という感じ」というコメントをいただきました。生駒山の向こうの大阪の方にも、もっと奈良を身近に感じていただき、頻繁にお訪ねいただきたいと思います。では以下、記事全文をお読み下さい。

―ご当地検定「奈良まほろばソムリエ検定」(奈良検定)は順調に合格したのですか
鉄田 2級は一発で合格しました。次の年に1級を受けましたが、残念ながら2点足りなくて1度落ちました。翌年に受け直して合格。さらに翌年に最上級のソムリエに合格しました。

―ソムリエは何人いるのですか
鉄田 全国で310人です。うち4分の3ほどが奈良県民です。さらに、そのうち約半分が奈良市民で占めています。



―平成22年の平城遷都1300年祭では、勤め先のOBらによるボランティアガイド「ナント・なら応援団」の結成を呼びかけました
鉄田 平城遷都1300年記念事業協会の職員との雑談の中で、「県内の文化財を特別公開したいが人手が足りない」と漏らすのを耳にしたのがきっかけでした。秘宝・秘仏を公開したいが、小さなお寺では案内する人手が足りないとの理由で、断ってくるケースが多かったそうです。

―奈良に観光客が押し寄せるせっかくの機会なのに、もったいないですね
鉄田 世は仏像ブーム、歴史ブームで参拝客はいくらでも来るのに、なんとかできないかと考えていたところ、銀行OBがいることに気づいたんです。ほとんどのOBは奈良県内に在住しており、寺や神社には子供の頃から親しんでいます。この人たちに頼んでボランティアをしてもらうことにしました。ただし知識があやふやな人もいるので、しっかりと研修をしたうえでブラッシュアップしてから送り出そうと考えました。この案を銀行の経営会議に諮ってGOサインが出たわけです。


写真は史跡頭塔(ずとう)。ガイドは南都銀行OBの藤田優さん。2010年の撮影

―勤め先の南都銀行での立場は広報マンでしたね
鉄田 そうでした。11月21日に定年退職し、22日以降は再雇用の形で、現在はバリュー開発部観光企画室に籍を置いています。

―主な仕事は観光振興となると、ぴったりですね
鉄田 観光企画室は10年前に立ち上がったのですが、やはり銀行員は観光の専門家ではないので苦戦していたようです。一方、私はブログやボランティア活動などの経験もあるので、定年後にこの力を生かせないかと思い、志願しました。



写真は平城宮跡探訪ツアー(トップ写真とも。2010年の撮影)。

―平城遷都1300年祭のボランティアでは、平城宮跡探訪ツアーガイドが好評でしたね
鉄田 奈良の奥深さが伝わり、何度も足を運んでくれるファンが増えてほしかったので、土曜・日曜には一生懸命やりました。建物跡の基壇を指さしながら、あたかも建物がそこにあったようにイメージを膨らませ、来場者に喜んでもらいました。

―ブログを見たのをきっかけに観光に来た人もいたのでは
鉄田 いましたね。「写真を撮りたいのですが」と言われたので、撮影するためにカメラを受け取ろうとしたら、一緒に写ってほしいとお願いされました。企画したバスツアーでもよく「いつもブログを読んでます」と声をかけられ、ちょっと照れくさい気分です。(聞き手 植木芳和)


2010年の平城遷都1300年祭は、私にとって転機の年でした。同年1月に「ナント・なら応援団」の結団式を行い、2月から派遣開始(最初は中宮寺)。同年3月に「奈良まほろばソムリエ」に合格、4月から「平城宮跡探訪ツアーガイド」を開始…。春と秋の土日は平城宮跡でガイドをしていましたし、お寺でガイドをするOBが足りないときは出かけて行って穴を埋めたり、また勉強のため、県下各地で開かれた「特別講話」(秘宝・秘仏特別開帳の関連事業)を聞きに行ったり、と忙しい毎日でした。しかし「1300年祭が終われば、ラクになるだろう」とタカをくくっていました。

ところが、翌年からはもっと忙しくなりました。2011年4月、ソムリエ合格者152人による「奈良まほろばソムリエ友の会」を結成したからです。メンバーを募集し、会を発足したところ、ガイドや講演会などさまざまなリクエストが入りました。思いがけぬ大きな反響でした。考えてみると、ソムリエ合格者は毎年40~60人程度誕生しますので、会員数も毎年増加します。このままではいけないと体制を整備するため、13年2月にはNPO化し、現在の会員数は約260人にまで増えました。この過程は逐一、当ブログで紹介し、テレビや新聞にも取材していただきました。

さて第4回(12/5付)では、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の活動を中心にお話しします。ご期待ください!
コメント (2)
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