tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

ナント・なら応援団の研修会 東大寺二月堂修二会

2014年02月18日 | 奈良にこだわる
昨日(2/17)、「祈りの回廊 秘宝・秘仏特別開帳」(県ならの魅力創造課)の寺院などをガイドしているボランティア団体「ナント・なら応援団」の研修会が開かれた。同団体は、南都銀行OB・OGばかり46人から成るグループである。今回は18人が出席した。研修テーマは「東大寺二月堂修二会」、つまりは「お水取り」である。

冒頭、ならの魅力創造課(県観光局)の永井課長補佐からご挨拶をいただいた。お話の中で「奈良県へ来られる訪日外国人のなかで、最近はタイからのお客さまが増えています。仏教国であるタイの方は、寺院を参拝されます。それも1ヵ寺にとどまらず、何ヵ寺も巡拝されるので、奈良県にとってはとても有り難いお客さまです」。



なるほど。昨年7月から、タイやマレーシアなど東南アジア5ヵ国からの訪日客へのビザの発給要件が緩和された。これにより、例えば昨年のタイ人観光客は74%増の45万3600人と激増した(日本政府観光局発表の推計値)。目的が寺院参拝であれば、ぜひ、奈良県に来ていただかなけばならない。私は「次回はタイ語の研修をしようか」と、同僚とささやき合った。


「お水取り 東大寺二月堂修二会」@100円

さて、研修である。研修は2部構成で、まずは私がPower Pointを使い「キーワードで分かる!お水取り」(30分)。次に同団幹事の門口誠一さんが「東大寺二月堂修二会」(90分)。お水取りについては、絶好の解説パンフレットがある。それがこれで、A4版換算だと6頁になる。東大寺に行くと、1部100円で販売されている(文は森本公誠師 写真は井上博道氏・植田英介氏)。




二月堂の造りについて、門口さんから補足していただいた

私はこの内容と、あとは佐藤道子著『東大寺お水取り』(朝日選書)を踏まえ10個のキーワードを抽出し、16枚のスライドにまとめた。これでお水取りの概要が「だいたい」分かる。これらを頭に入れておくと、お水取り(修二会)の理解がグッと深まる、という仕掛けである。



これに対し、門口さんのお話はとても深いものだった。門口さんは長年、「東大寺唯心会」(大仏信奉団体)に関わって奉仕活動をされてきた。今回はそのご経験などを踏まえ、修二会の実際をこと細かに説明していただいた。珍しい図版や過去の新聞記事なども、紹介して下さった。お聞きしていると、やはり奈良国立博物館で開催されている「特別陳列 お水取り」には、ぜひ足を運ばねばならない。




紙衣(かみこ)の作り方を分かりやすく実演された

講話のあとは、皆が持ち寄った「奈良本の交換会」。約60冊を持ち寄り、希望者はそれを持ち帰ることができる、という仕組みである。私は村山岩夫著『夜明け前 主役になれなかった群像(天誅組と長州・水戸天狗党)』(近代文芸社)や、『月刊大和路ならら』の13年12月号と14年1月号などをいただいて帰った。





奈良を代表する伝統行事「東大寺お水取り」のことが勉強でき、無料で「奈良本」がいただける、という有り難い研修会だった。3月以降、、ナント・なら応援団には3ヵ寺でのガイド依頼をいただいている。団員の皆さん、この春もご活躍をよろしくお願いいたします!
コメント (2)
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