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真田丸(26)瓜売

2016年07月06日 | 日々是雑感
7月4日(月)放送のNHK「鶴瓶の家族に乾杯」で、こんなシーンがあった。俳優の山本耕史(「真田丸」で石田三成役)が、一般人男性に「やられちまえよ」と言われたのだ。

山本は三成ゆかりの大垣市(岐阜県)を訪ねた。道案内をしてくれた男性に、自分が「山本耕史」だと名乗る。すると、男性は「思い出しました!」「堀北真希と結婚した人ですよね」と確認し、「めちゃくちゃ好きだったんですよ」「石田三成をやると聞いたときに『ざまあ』と思いましたからね。『やられちまえよ』って」。


VTR後にスタジオで、男性のコメントが紹介された。「山本のことはずっと大嫌いだった。好きになったとまでは申し訳ないけど言えない。でも会ってみたら『しっかりした良い人』だと思った」。鶴瓶は「いやいや、もう父親の感じやん」と笑いを誘った。石田三成だから当然、関ヶ原で負け、六条河原で斬首される。だから「ざまあ」なのだが、このあたり、ファン心理がよく出ていて興味深い。

前置きが長くなった。先週(7/3)のNHK大河ドラマ「真田丸」は、「第26回 瓜売(うりうり)」。変わったタイトルだが、仮装大会の出し物の名前だ。秀吉が瓜の売り子を務めたという話で、これは史実だそうだ。あらすじをNHKのHPから紹介しておく。



秀吉は、関白を秀次に譲り、明(みん)を治めるために大陸に進軍すると言いだす。加藤清正が朝鮮で苦戦する一方、肥前名護屋に集められた真田昌幸や徳川家康ら大名たちは、秀吉の発案で仮装大会に駆り出される。信繁は、昌幸の出し物が秀吉と同じてせあることを知り大慌てする。そのとき信州では、とりが最期のときを迎えようとしていた。

今回初めて春(大谷吉継の娘)が登場する、のち信繁の正室となる女性で、松岡茉優(まゆ)が演じている。このタレント、バラエティ番組で見るよりずっとキレイで驚いた。藤丸さんは「私の予感ですが、この女優さんは大物になる気がします」と書かれているが、それもあり得るだろう。


秀吉は、長子・鶴丸や参謀役だった豊臣秀長(秀吉の弟、郡山城主)や千利休を亡くし、暴走する。その1つが朝鮮や明への出兵である。そのために秀吉は唐津市(佐賀県)に肥前名護屋城を築き、大名を集める。そのうち茶々が第二子を懐妊したと告げる(大事を取って大坂へ帰される)。しかし戦況は思わしくない。そこで気分転換に秀吉は仮装大会を始める。そこにとり(昌幸の母、信繁の祖母)の死が重なる。

なんともあわただしい展開だが、史実だから飛ばすわけにはいかない。遺言のようなとりの言葉が真田の行く末を暗示する。「これだけは忘れるな。たとえ離ればなれになっても、真田は1つ。心さえつながっていればな」。ではおしまいに、藤丸タダアキさんの感想をブログ「地域活性局」から紹介しておく。



秀吉は外征を決意します。秀吉はかつて信長にこんなことを言っていました。「中国地方を平定すれば、その力で九州を平定します。」「九州を平定すれば1年だけ治めさせていただければその年貢で朝鮮を平定します」「朝鮮を平定すれば、1年分だけ年貢をもらい、中国を平定します」これは司馬遼太郎さんの新太閤記に書いてある内容です。秀吉の構想の中にはそれがあったのでしょうか。

そんなことで朝鮮出兵が始まります。本来は明(つまり今の中国)まで行く予定だったようですね。しかし、実際は大陸の方が自力に勝ります。そして諸大名は相次ぐ戦争で疲弊しつづけています。

そして膠着していきます。今回の真田丸26話瓜売はその膠着状態の中で起こる仮装大会を題にしています。仮装大会で秀吉が担当した役。それが、瓜売でした。これは実際に実話で残っている話です。秀吉はあまり大きくない政権の基盤の上に成り立っています。なので、こういった演出で人心をつかんでいったのでしょう。



秀吉の母、大政所が世を去ります。同じくして、信繁の祖母、とりが最後の時を迎えます。時代の中で人は亡くなって行きます。亡くなった人の分をまた他の人が補填することで人類は発展してきました。真田丸26話瓜売の感想は世代交代が全体的に見えること。秀吉から秀次へ、今回は出てきませんが、秀吉の相談相手は黒田如水などから石田三成へ。

そして信繁のもとには大谷吉継の娘、春が登場します。後に、信繁の正室となる人です。演じるのは、松岡茉優さんですね。私の予感ですが、この女優さんは大物になる気がします。春は、晩年には真田紐を考案したとも言われている人物です。

真田は信繁を取次として豊臣政権とのパイプを太くしていきます。その一方で、兄の信幸は徳川寄りの人生を歩みます。真田丸26話では信繁と兄の信幸に立場や事情の違いが出てきます。そんな世代交代の中で秀次は立場が危うくなってきます。真田丸26話は史実上の時間をかなり急かしてまとめた感じでした。今後は関ヶ原の戦い、大坂の陣の2つのクライマックスに向って進んでいくのでしょう。
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