tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

カントリーパーク大川(おおこ)は、山添村の史跡公園/毎日新聞「ディスカバー!奈良」第59回

2018年04月02日 | 奈良にこだわる
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載している。先週(3/29)掲載されたのは「縄文時代の生活体感 山添村のカントリーパーク大川」、執筆されたのは楠田英雄さんである。楠田さんはこんな楽しいブログも開設しておられる。
※トップ写真と次の写真は、村の観光情報サイトから拝借

「大川遺跡」(山辺郡山添村大川)は、『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)にも登場する。引用すると、

名張川の屈折する部分、左岸に広がる河岸段丘上に立地する縄文時代遺跡である。遺構には早期前葉と後期前葉のものとがあり、後期では中央に炉をもつ竪穴住居跡が一基ある程度だが、早期では竪穴住居跡三基のほか、集石炉と考えられる遺構十一基、土器を横たえた土坑などが検出されている。



土器は「大川式」のほか、早期前半の押型文土器がひと通り揃っている。石器は尖頭器、石鏃、石錐、スクレイパー、石匙のほか、石斧、石錘、磨石、凹石、石皿などがあり、特に滑石製のケツ状耳飾は、前期に特徴的な装身具である。遺跡は国指定史跡とされ、公園整備が進められており、遺物は山添村歴史民俗資料館、橿原考古学研究所附属博物館、同志社大学歴史資料館に展示されている。


山添村のカントリーパーク大川(同村大字中峰山1736)は、名張川での魚釣りやバーベキュー、キャンプなどが楽しめる史跡公園で、毎年今ごろは「桜まつり」も行われる。では、記事全文を紹介する。


復元された竪穴式住居

奈良の観光地というと飛鳥時代や奈良時代のものを思い浮かべる人が多いと思いますが、山添村の大川(おおこ)遺跡は約1万年前の縄文時代早期の遺跡です。

1956(昭和31)年に発見された遺跡で、竪穴式住居跡が3基、集石炉と思われる遺構が11基、土器を横たえた土坑が数十基見つかり、現在は「カントリーパーク大川」として史跡公園となっています。再現された竪穴式住居があり、バーベキューなどキャンプ場として利用できます。



歴史民俗資料館に展示されている大川式土器

また大川遺跡から発見された土器は、彫刻した棒を使って表面に模様を付けた押型文土器で、最も古い段階の標準資料として「大川式土器」と呼ばれています。山添村にある「旧春日小学校講堂」を再利用した歴史民俗資料館で見ることができます。

メモ 名阪国道五月橋インターチェンジより約2㌔(奈良まほろばソムリエの会 楠田英雄)。


これから行楽シーズンが始まるし、茶どころ・山添村では大和茶の新茶も出回る。皆さん、ぜひ山添村をお訪ねください。楠田さん、興味深い記事をありがとうございました!


コメント
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