台風12号による被害を受けられた地域の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。1日も早い復旧をお祈りいたします。
台風が上陸してから、今日(9/10)で1週間となる。奈良県下では死者6人、行方不明者19人(9日午後11時現在 読売新聞調べ)と大きな被害をもたらした。今朝の奈良新聞のコラム「國原譜(くにはらふ)」には《県南部では今も行方不明者の捜索とともに、ライフラインの復旧に向けた懸命の作業が続く。ただ被災地では2次災害の危険が高く、迂回(うかい)路の確保も難しい状況。また天候悪化の予報もあり、現場は緊張を強いられている》。
同紙には「伊勢湾台風よりひどい被害」(天川中学校同窓会長・堀井義信氏)、「家がぐるぐる回り出したと思ったら、水がいっぱい流れ込んできた」(十津川第1小学校4年・浦上桃加さん)という被災地の生の声が紹介されていた。
被災地の中でも和歌山県の被害は突出していて、死者41人、行方不明者は23人(同)を数える。私の実家がある和歌山県の有志で作るメーリングリストでも、緊張が走った。日高川町(和歌山県日高郡)にはSさんという女性メンバーがいるので、上陸当初から「オーイ! 何処にいるの。(何の反応もなくて)サビシイよ」という呼びかけが行われていた。
やっと7日(水)の夜になって「オーイ 心配かけてごめんなさい~ 大変だよ~ 電気は昨夜、水道は今朝、携帯も昨日から復旧。テレビはまだ また連絡するねー 私は大丈夫(^O^)」という返事が返ってきて、ホッとした。どうやらインフラが遮断された程度で済んだようである。同町に住んでいるKさんからは9日夜、「9月3日(土)は、雨が降り続き、『これは大変なことになる』と思い、早めの夕食と入浴を済ましたところ、あるところからダムが限界水位に達し、流量だけ放流するとの情報が入りました。9月5日の朝、周りを見ますと一変していました。とにかく大変です」というメールが入った。
8日に入った田辺市(和歌山県)のNさんからのメールには「今日、ちょっと那智勝浦を見てきましたが、凄まじい破壊の状況でした。どんだけ降ったらあそこまで水が押し寄せるのか...というような状態です。皆さんもお気を付け下さい」とあった。
奈良新聞(9/9付)「金曜時評」に、水村勤氏(編集委員)が書いている。《今回、被災した県南部地域は、山間の厳しい自然条件の中で「自助」「共助」の精神を育んでいる地域である。だからこそ、大がかりな支援が地域の復元を早める糧となる。元来は緑豊かな地。十津川大水害時のような「離村」の悲劇があってはならない。被災者が悲しみを乗り越え、これからも生活できる施策を心から望みたい》。
現在、県や共同募金会などで義援金を募っている。銀行窓口から振り込む場合は、振り込み手数料が無料となる(詳しくはこちら)。ぜひ、ご協力いただきたい。