tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

サンマの季節(2011Topic)

2011年09月09日 | お知らせ
先日(8/26付)の毎日新聞「余録」に、こんな話が出ていた。《作家の岡本綺堂は明治の日本橋魚河岸の様子を記している。「なかんずく秋刀魚は初鰹(はつがつお)に劣らず人気魚で、これが盛んに寄る時は、他の魚類などはそっちのけで、河岸中こぞってこの秋刀魚にとってかかる。その騒ぎはまるで狂気のようだ」》。

《津波で壊滅した三陸の漁港から相次いでサンマ初水揚げの報が届いた。一昨日は昨年のサンマ水揚げ量全国2位だった宮城県気仙沼港にも道東沖漁場からサンマ漁船が入った。水揚げをしたのは他でもない、津波の際に300メートルも陸に打ち上げられた石巻の船だった》。

《一方、22日に初水揚げのあった岩手県宮古港である。こちらは秋の名物行事となってきた東京・目黒駅前の「目黒のさんま祭り」(来月4日)へのサンマ提供を例年通り行うという。震災への救援を通して深まった両地域住民の絆をさらに温かくもり立てるサンマだ。魚群が三陸沖へと南下する来月以降は、復旧途上の魚市場も祭りの賑わいを呼び戻したい》。サンマ漁を契機に、東北の漁港や魚市場の復興を望みたいし、何より美味しいサンマをたくさん出荷していただきたい。

わが家でも、サンマがよく食卓に上るようになってきた。外食メニューの「日替わり定食」でも、サンマがよく登場する。トップ写真は、もちいどのセンター街「よばれや」(奈良市餅飯殿町8)の「秋刀魚の塩麹(しおこうじ)焼き」1,000円である。ほんわかとお酒の香りが漂う「酒粕漬」のようなサンマで、これはイケる。小鉢の創作料理「アボカド饅頭」も美味しい。さすが、こだわりの居酒屋のランチである。



さて、こちらはおなじみ「山口水産」(もちいどのセンター街 スーパーOKest2階)の「サンマの煮付と温泉卵」と「サンマの塩焼とハモ蒲鉾」各600円である。煮付は1.5尾分を生姜醤油と味醂で煮付けてある。脂が乗ってよく肥えたサンマの、その脂まで封じ込めた美味しい一品に仕上がっている。缶詰の「サンマの蒲焼」のような味付けだが、もちろん味はダン違いである。塩焼は、こんがりと焼けたサンマから脂がにじみ出て、これもイケる。



サンマの脂には、コレステロールを減らし、脳血栓や動脈硬化、心筋梗塞、高血圧などの予防効果の高いDHAやEPA(不飽和脂肪酸)がたっぷりなので、健康にも良い。山口水産のサンマ料理は、いかにも魚屋さんらしい、直球ど真ん中、素材勝負の料理であった。

昨年は不漁のためサンマは高価だったが、今年は、いまのところは平年並みのようだ。皆さん、どんどんサンマを食べて、秋の到来を感じていただきたい。
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