鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

無謬(びゅう)性どころか古典的調書作成手法の破綻

2010年09月11日 23時28分59秒 | 個人的主張など
郵便不正事件の元局長無罪判決の新聞記事をくまなく読んだ。テレビの解説も観た。大阪地検特捜部の失態が明らかになったわけだが、判決を受けて地検は次席検事が『判決内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい』と談話を出したとか。 『・・・』内は朝日新聞より。

取調べ時のひどい状況やでっちあげ作文に署名を強要された様子がまたしても暴かれた。それでも捜査権を持つ側は、謝罪の表明どころか反省の弁さえ言おうとしないのはいつものことだ。韓流ドラマの時代ものを観ていると、政敵や商売敵を陥れる手法が今までの数々の冤罪事件の捜査手法とそっくりだ。日本の時代劇ドラマにも出てくるが、韓国のものはパターン化していてどぎつい。検察のやりかたは、拷問がないだけまだましだがほとんど同じ。もしかしたら韓流ファンの検事が真似したのかとさえ疑ってしまう。取調べの可視化がなんとしても必要だ。

こういう結果から今後どのように検察が動くか注目したい。マスコミに切に願うのは、それを逐一監視して、報告記事を書いて欲しいという事。取調べ検事や公判担当検事の名前が公表されないのも変な話だ。彼ら当該検事にしてみれば、大きい事件を手がけて、これがうまくいけば出世の切符を得ることにもなったのだろう。大失敗したのだから出世の望みがなくなったのだろうか? 組織を守るためにはなりふりかまわずに突き進むのが権力というものだ。どうしたら監視できるのだろうと、もどかしい限りだ。

日本の裁判は起訴されたら、99.9%有罪判決になるのだというのはよく言われる。無謬性を信じて(信じてるフリをして)判事が検事の創りあげたシナリオや調書を鵜呑みにするからだ。この事件では裏付けを取らないで突っ走った過ちが露見したので無罪判決となったわけだが、これは無謬性ではなく告発されるべき検察の不正だ。

省庁官僚の不正を暴こうとして検察官僚が不正をしたのだ。大阪地検特捜は、局長級の不正を暴き国会議員の逮捕失脚まで視野にいれた巨額詐欺事件というシナリオに、有頂天だった筈だ。それにしても、自作のシナリオに満足して、他の可能性を思い描く想像力を失ったとしか思われない。だとしたら何という貧困な頭脳の集団か。

もしかしたら、女性キャリアだから侮ったのか!? マスコミの取材も妙に美談仕立てを誘導するような質問をしたり、個人的感情を引き出そうとしたりする。そういう取材態度は、元局長に失礼ではないのか!?。官僚の無謬性や事件の核心やキャリアとしての誇りや巨額の不正が起きるほどの許認可権の事などを取材したらいいではないか!? 公人としての元局長を小さな一個人として貶めているような気がしてならない。

コメント (3)
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