寝床から起きてカーテンを開けたら一面真っ白で驚いたものの懐かしかった。
夜中に物音はなく静かだったのに前日とは一変した景色、を見るのは久しぶり。
雪の降りかたはこういうものだったなと思いだした次第。
うっすらと数センチだから良かったものの、もう積もらないだろうと物置横に鉄パイプを組んで波板を乗せ組み立てたテラスが心配だった。
物置屋根が片流れで積雪自然落下式だったので重い雪なら撓んでしまう。
落下した雪が小さく山になっているのが朝の時点では無事でも、この後まだ降って落下したら危ないと考え、脚立に上がって雪下ろしをした。
すっかり花が開いて伸び上がっているフキノトウは雪に覆われ、土筆(つくし)は温度が高いのか雪に埋もれずぴんぴんと頭を出したままで、今にも咲きそうだった水仙は折れることなく立っていた。
健さんは北海道のだだっ広くて遠くまでシンプルな景色が似合うかも知れませんが、ウチの田舎はけっこうチマチマとしています。
北海道の人から見たら、箱庭みたいなもんだと思われます。
沖縄の人から見たら、モノクロの侘しい景色に見えるんでしょうね?
私にすれば、白いベールにチマチマが覆い隠されたように感じて、さっぱりした気分になります。
向うの方から、ドスを持った健さんが
一重瞼のキラリ目線で上目づかいにしゃくりあげます・・・。