暮れに、かつての勤務先の同僚が「徳一を尋ねて」を出版したとの新聞記事を見た。
早速お祝いの葉書を出したところ、昨日メール便で、その本が送られてきた。
すぐに「はしがき」と「あとがき」を読み、一通り目を通し、取り急ぎ礼状を出した。
彼は、高僧徳一が湯川村に開いた勝常寺近くに生まれた縁から、以前から関心を持ち、徳一を顕彰しようと出版した。本書は地に足の着いた集大成で、無駄のない実を取った文章は素晴らしく、蔵書の高橋冨雄氏の「徳一菩薩」などに比べ、とても読み易く徳一の全容を知ることが出来そうだ。
以下に、「徳一を尋ねて」の目次を掲げる。
目次
はしがき
第1章 徳一への手がかり
第2章 徳一の生きた時代
第3章 徳一と古代の仏教
第4章 徳一と空海との接点
第5章 徳一と最澄との三一権実論争
第6章 徳一の仏教
あとがき
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白岩孝一著「徳一を尋ねて」
会津地域の歴史 88新書(郷土シリ-ズ)
発行所 NPO法人会津文化づくり
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彼とは長い付き合いで、以前、一緒に学校改革に関わる大きな仕事をしたことがあった。
前に彼から徳一の研究について聞いたことはあったが、当時から構想があったのだろう。その人物像や教えをわかりやすくまとめられている。
よく知る人が立派な著作を上梓したことから、我が郷土の歴史遺産を知り、守ることの大切さをあらためて知らされたような気がしている。