● 今年は満月が13回ある。ということは満月が2回ある月があるということ。今月がそうで、1日と30日が満月だ。
昔の人は月を身近に感じていたのだろう。十五夜を過ぎてから十六夜、立待月、居待月、寝待月、更待月と月の出の時刻に応じた名前が付けられている。
月が関係する昔ばなし、かぐや姫。考えてみるとずいぶんSFチックな物語だが月を見ながら構想したのかもしれない。
小説のタイトルで月がつくものといえばやはりモームの『月と六ペンス』だろう。北杜夫がこのタイトルを意識した『月と10セント』という旅行記を書いている。新潮文庫に収録されていたが、もう絶版になっているだろう。
梅雨時だから明日の夕方、東の山からゆっくりと昇ってくる月を観ることができるかどうか・・・。朝日が昇るとき程ドラマチックではないが、月が昇るときも風情があっていいものだ。