透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

サスペンスフルな小説

2007-06-23 | A 読書日記



 幸田真音さんは作家になる前、国際金融市場の現場で仕事をしていた。そのときの経験や知識を活かしていままで経済社会で熱く生きる人間達を描いてきた。

『コイン・トス』講談社文庫 はそんな幸田さんが描いた大人の恋の物語。**ふたりの運命を託した遠い日の約束が甦る** 帯に惹かれて購入、読了。

主人公の篠山孝男と北原冴子、ふたりはある証券会社の同僚。冴子は画商になりたいと、会社を辞めてニューヨークへ行ってしまう。篠山がニューヨークの本店で開かれる会議に出席することになり、ふたりはある店で再会。

コインをトスして表が出たら、今夜ニューヨークで、もしも裏が出たら東京で・・・。表が出たか裏が出たかは書かないでおく。

その後ふたりは国際電話で話をするようになる。

「決まったのよ。ついに絵が売れたの。これでやっと一息つけるわ」
「よかったな。おめでとう。それじゃ東京でお祝いをしなきゃな」

売れた絵の搬入日は2001年9月11日。冴子
は搬入先の世界貿易センタービルに向かう・・・。

こういうサスペンスフルな小説のストーリーは書かないほうがいいだろう。冴子は事件後行方不明になってしまうから、その後物語はふたりを中心に展開していかないのは仕方がないが、やはり少し物足りない。でもこういうスタイルの恋愛小説も好みだ。更に続きが読みたくなるエンディングだった。幸田さんには続編を期待したい。



主人公の篠山孝男は既にこの小説に登場している。


 


野菜の花だって美しい

2007-06-23 | A あれこれ


 夏のフォトアルバム 1 070623

朝方の雨降りを言い訳に庭の草取りを延期しようとしたが・・・
「幸いなことに」雨が上がったので猫の額よりは少し広い庭の草取りをした。ついでに野菜の花の写真を何枚か撮った。

ナス、トマト、キュウリ・・・どうも野菜の花たちは人に見られることなど意識していないようだ。でもどの花もなかなか美しい。この花のわずかに紫がかった薄いピンク! 好きな色だ。

バラの花などは人に見られるということをしっかり意識している。美しいでしょ、と自慢げに咲いている。

どちらが好きかは好みの問題。私は両方とも好き。いや、別に女性の好みを書いているわけではなくて、あくまでも花の話。

 


紫陽花には雨が似合う

2007-06-23 | A あれこれ



 梅雨時には毎日柔らかな雨が降り続いた、という子供のころの記憶がある。ここ何年かは梅雨時でもあまり雨が降り続かない。今朝は久しぶりに雨が降っている。日の出と共に虹が出て、すぐ消えてしまった。



 紫陽花が色付き始めた。やはりこの花には雨がよく似合う。気持ちが和む朝。