● 早いもので今日で6月も終わり。今月ブログに登場した本たち。来月村上春樹を巡る旅を終える予定。
● 楡周平。米国企業に在籍中に書いたデビュー作『Cの福音』がいきなりベストセラーになった。その後「朝倉恭介シリーズ」として6巻発表された(写真/宝島社文庫)。大沢在昌の『新宿鮫』シリーズを凌ぐ面白さだ(SK君におすすめ)。
『フェイク』角川文庫、昨晩久しぶりにこの作家の作品を読んだ。
岩崎陽一、彼は大卒後銀座の高級クラブでボーイとして働き出す。陽一の親友の謙介、女友達のさくら、クラブの新しいママの摩耶、クラブの客として登場する製薬会社の社長山野や貿易会社の社長真壁、裏社会の人達。 銀座の高級クラブを舞台に繰り広げられる「フェイク」なマネーゲーム・・・。
この作家の作品はどれも悪にも必要な「知性」を感ずる。一晩で100万、200万と使う客を相手にしている陽一や摩耶達が考えた、その10倍、100倍儲ける方法とは・・・。
「朝倉恭介シリーズ」や『マリア・プロジェクト』角川文庫とは全く異なる夜の銀座の世界。ワイン、競輪、株取引 これらを対象に繰り出される「裏技」とは。
さて、寄り道はこのくらいにして村上春樹に戻ろう。『羊をめぐる冒険』の続編とも位置付けられている『ダンス・ダンス・ダンス』から。