■ 昼間っからアルコールな正月でした。その成果が体重2kg増となってあらわれました。バンザイ!今夜もちょっと、ビールしてます。
正月に映画「沈まぬ太陽」を観ました。原作は新潮文庫に収録されています。全5巻、長編です。で、映画も長かった・・・。途中で休憩が入る映画。昔観た「ライアンの娘」が確かやはり途中休憩があったような気がしますが、それ以来かもしれません。
なかなかいい映画だとは思いましたが、映画館はガラ空きでした。やはり映画の制限時間は2時間とちょっと、そこに収めないといけないのかも知れません。
テーマは文庫の帯に要約されています。そうです、「この国を覆う、おそるべき良心の不在」ということです。
原作者、山崎豊子といえばこの作品の他に『白い巨塔』がありますね。これもやはり「良心」を問う作品でした。
『沈まぬ太陽』の、なんともいえない読後感、昇らぬ太陽・・・。でも映画の印象は少し違っていました。
恩地と行天、かつて労働組合で共に闘ったふたり。その後の対照的な生き方。行天は『白い巨塔』の財前に重なります。あらゆる術策をもって出世しようという野望。
年末に観た「ゼロの焦点」、松本清張の推理小説がホラー映画になっていたのにはびっくりでしたが、「沈まぬ太陽」は原作が上手く映画化されていたと思います。
両作品に木村多江が出演していました。本当に不幸が似合う女優です。どうもアルコールな中年はどこか寂しげな女性に惹かれてしまうようで・・・。
「釣りバカ日誌」の石田ゆり子が見せた寂しげな表情もよかったですが、木村多江(の演じた女性)はストライクゾーンど真ん中でした。