透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「木をめぐる対話」を読む

2011-11-27 | A 読書日記

 

 休日のひと時カフェ・シュトラッセで『木をめぐる対話』木材活用推進協議会(非売品)を読む。

木材活用推進協議会が多くの人びとに木について理解を深めて欲しいとの願いから開催している「木のシンポジウム」、過去7回分をまとめた本。

隈研吾、内籐廣、小嶋一浩、藤森照信、北川原温、安藤忠雄ら有名建築家が「木」をどのように捉え、どのように設計しているのか、本書に収録されているそれぞれの講演記録で知ることができる貴重な本。先日東京した際、友人から贈られた。

**木は現代的な人間が求める軽さもやわらかさももっていると思います。**(33頁)隈研吾

**木を一度抽象化した集成材を使うほうが多いというのが現実です。つまり素材を一度ニュートラルにしないとうまく扱えないわけです。**(63頁)小嶋一浩

**木材を使うと、仮に近代的な構造システムを使っても、近代的なものの考え方に反しているためにコントロールしきれないということです。いろいろな矛盾を受け入れなければ木造は成り立ちません。**(79頁)内籐廣

**毎回木と格闘しています。**(115頁)藤森照信

**木は完ぺきな工業製品ではないので、問題が起きたときにいつでも対処できるシステムになっているというのが大事なんです。(275頁)山梨知彦(日建設計:木材会館設計者)

**経験は知識よりも確かです。そのことは桶と樽の話をすると分かりやすい。私達は普通に桶は柾目取り、樽は板目取りにします。それは水の漏れ方が違うからです。**(317頁)小原二郎


カフェ・シュトラッセのバス停看板


224 火の見櫓観察のポイント

2011-11-27 | A 火の見櫓っておもしろい

 
224 火の見櫓のある風景 東筑摩郡麻績村にて 撮影111121


 火の見櫓観察のポイント 改訂版


1 火の見櫓の立地、環境

10 周辺の状況・環境、観察時の季節や天候、時間など 
11 消防団詰所(屯所)、消防倉庫の有無
12 観察者の主観的な印象


2 火の見櫓の全体の様子 

20 形式:1本柱、梯子型(2本柱)、櫓型(3本柱、4本柱 その他の型)
21 櫓の高さ、脚の長さ、脚間長さ
22 プロポーション:上方への絞り方(櫓が描く曲線の様子) 総高/脚間長さ、逓減率
23 屋根と見張り台の形、大きさ及びバランス
24 色
25 発錆状況


3 火の見櫓を構成する各部の様子

30 屋根の有無 屋根の形(平面形と立体形)と飾り(避雷針と飾り、蕨手、その他)
31 半鐘の有無 半鐘の形 半鐘用の小屋根の有無 形
32 見張り台の有無 見張り台の平面形、床の構成、手すりのデザイン
33 櫓の材料(鋼材、木材、石、コンクリート)
34 櫓の平面形と立体形、構成部材の種類と接合方法(鋼材:ボルト、リベット、溶接)、ブレース(筋かい)の材料と構成  
35 梯子の構成部材 手すりの有無など
36 脚部のデザイン 単脚、複合脚(トラスの組み方やアーチの有無 カーブの様子) 
37 基礎:独立基礎、一体型(塊状)基礎
38 消防信号表示板の有無 銘版の有無と記載内容(製造所名、製造年、寄贈者名など)
39 スピーカー、サイレン、照明、ホース掛け等の有無  


 4 その他 


 


223 松本市平田東の火の見櫓

2011-11-27 | A 火の見櫓っておもしろい

 
223 松本市平田、国道19号線の火の見櫓 撮影111125

 国道19号線は松本市内の渋滞が常態化しています。で、車の窓から火の見櫓の写真を撮ることができました。残念ながら電線が邪魔をしていて(電柱や電線がしばしば火の見櫓観察の邪魔をします。)、見張り台の様子がよく分かりません。

この火の見櫓、脚が2段になっているように見えます。消防信号表示板の下にトラス状の脚があって、さらにその下に簡素な構成の脚があります。仮に下の脚を後から足したのだとすると、柱材がジョイントされているはずです。あるいは最初からこのような構成だったのかもしれません。残念ながら詳細が分かりません。

この火の見櫓、大きな看板にかくれていて、最近まで存在に気がつきませんでした。