透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

C3「狛犬さんぽ」

2021-09-05 | A 読書日記


C3『狛犬さんぽ』ミノシマタカコ(グラフィック社2020年)

 先日書店で狛犬本を見つけたので即購入。北は北海道から南は鹿児島まで全国各地の神社の個性的な狛犬たちを紹介した本。

著者のミノシマタカコさんはまず狛犬とは何かざっくりと説明し、狛犬をゆるっと分類し、それから狛犬さんぽの楽しみ方を紹介している。加えて狛犬の観察パーツとして顔、毛並み、尾、足先、おなかの下や身体の表面、台座の銘を挙げている。更に尾の形状や付属品(玉・鞠、子どもの狛犬など)、材質なども取り上げている。この本で狛犬の観察ポイントを再チェックできた。あとは自分なりの観察ポイントを加えればよい。

見開き1ページの構成で約50社の狛犬を紹介している。

  

長野県では塩尻市の阿禮神社(阿礼神社)の狛犬を取り上げている(58頁)。上の写真は私が2015年に撮ったもの(過去ログ)。このユニークな顔は全国大会出場レベル。


 


C2 「新型コロナ7つの謎」

2021-09-05 | A 読書日記

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C2『新型コロナ 7つの謎』宮坂昌之(講談社ブルーバックス2020年)

 『新型コロナワクチン本当の「真実」』(講談社現代新書2021年)と同じ著者・宮坂昌之氏の新型コロナウイルスについての解説本を読み始めた。新型コロナウイルスが人の細胞に入り込み増殖する仕組み、ヒトのからだの抵抗の仕方について本書で学ぶ。ミクロ圏の闘い。どちらも実に巧妙な仕掛けで臨み、壮絶なバトルが繰り広げられていることが分かる(当然のことながら自分の理解力なりに)。

新型コロナウイルスについて、そしてワクチンについてたとえ僅かであっても正しく理解したい。どちらか1冊をすすめるなら、『新型コロナワクチン本当の「真実」』。

巣ごもりに読書は最適! 


C2:図書カードで購入した2冊目の本であることを示す。


「41 男はつらいよ 寅次郎心の旅路」

2021-09-05 | E 週末には映画を観よう

 寅さんシリーズをハイペースで観ている。3日の夜、第41作「寅次郎心の旅路」を観た。この作品で寅さんはウイーンへ行く。この作品のマドンナは竹下景子が演ずる観光ガイドの久美子。竹下景子は第32作「口笛を吹く寅次郎」と第38作「知床慕情」でもそれぞれ別のマドンナを演じている。この2作では彼女には恋人がいなくて、寅さんに思慕するけれど、心の旅路では恋人がいるという設定だから、寅さんに恋することはない、残念。

東北のローカル線で自殺未遂をしたサラリーマンの坂口兵馬(柄本 明)。偶々電車に乗っていた寅さんは彼を誘って温泉旅館に一緒に泊まる(寅さんがやさしくするのは女性ばかりではない)。寅さんに心酔した(旅先で知り合った人に寅さんがする話は実に説得力がある)兵馬は寅さんを自分が行きたいウイーンへの同行を乞う。

とやらに帰った寅さんはみんなと相談、ウイーン行きを断ろうとする。だが、結局とらやに迎えに来た兵馬と成田からウイーンに向けて飛び立つ。第25作「寅次郎ハイビスカスの花」では寅さん、飛行機が大嫌いで沖縄で病に臥しているリリーのところへやっとの思いで駆け付けたけれど、どうやらその後、飛行機嫌いを克服していたらしい。

さてウイーンを湯布院と間違えた寅さんは音楽にも絵画にも全く興味がない。町に出て道に迷った寅さんはガイドの久美子に声をかけられ、知り合いになる。宿泊しているホテルの名前も分からない寅さん・・・。仕事中の久美子は世話になっているマダムに助けを求める。マダム役は淡路恵子、「知床慕情」では竹下景子が演じたりん子の父親(三船敏郎)と結婚する役を演じている。この時のふたりの演技が山田監督に気に入られたのだろう、この作品で再度共演している。

カフェで会った寅さんとマダム、自己紹介でマダムが柴又の隣町の金町の出身だと知る。マダムの自宅に招かれた寅さんはお茶漬けをご馳走になりすっかりご機嫌に。マダムは寅さんのホテルも探してくれていた。そこへ仕事を終えた久美子も訪ねてきて、寅さんの話しに大笑い。すっかり仲良しに。

マダムの部屋のピアノの上にオーソンウェルズ(?)の写真が飾ってあり、第三の男のテーマがイントロクイズのように一瞬だけ流れる。そうか、あの映画の舞台もウイーンだったな、と思って観ていると、オーソンウェルズだと思っていたのはご主人の写真だった。第三の男へのオマージュかな。

翌日、寅さんは久美子が運転する車(シトロエン)でドナウ川までドライブ。川のほとりで、寅さんは久美子になぜこんな遠い国へ来たのかと訊く。寅さんに心を許した久美子は色々な話をする。日本に帰りたくても帰れない久美子に、一緒に日本に帰ろうと誘う寅さん。

数日後だと思うが、久美子は恋人のヘルマンに会い、日本に帰ることを告げる。恋人が引き止めくれることを心で願いながら。ヘルマンはショックを隠し、久美子の気持ちを尊重すると言う。久美子は迷いながらもマダムに帰国することを告げる。ウイーンの国際空港、出国間近の寅さんと兵馬、そして久美子。3人を見送るマダム。空港にタクシーで駆け付けたヘルマンが走ってきて、久美子を抱きしめる。久美子は帰国をドタキャン、ウイーンに留まることを寅さんに告げる。 

失意の寅さん、帰国してとやらに帰ってきても元気がない。みんが土産話を聞きたがるが、寅さんは話そうとしない。どこに行ったって同じでしょうと、あっさり。

しばらく経って、兵馬がとらやを訪ねてくる。みんなは兵馬が撮った写真を見る。美人とツーショットの寅さん。ウイーンで何があったのかみんな察する。外国でも変わらない寅さん。

まあ、寅さんは日本の原風景、いかにも故郷といったところを旅する方が似合っているというか、相応しいと思う。そう、寅さんシリーズは日本のふるさと巡りの映画なのだから・・・。


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