■ 寅さんシリーズ第27作「浪速の恋の寅次郎」は既に観た作品として作品番号を載せているが、観たのは今から15年前、2006年のこと(過去ログ)で、ストーリーを忘れてしまっている。昨日(10日)改めて観た。
瀬戸内海のとある小島で寅さんは墓参りをする女性に声をかけて、知り合いになる。船着き場で別れ際、その女性は寅さんに名前を訊く。で、寅さんも女性に名前を訊き、お互い相手の名前を知る。女性の名前は浜田ふみ、おふみさん(松坂慶子)。ふみさんは大阪で働いている。寅さんは船に乗り、ふみさんは寅さんを見送る。かがりさん(いしだあゆみ)が寅さんを見送ったシーンを思い出した。

33会の旅行で大阪に行った時に撮った写真
その後、寅さんは大阪に来て、定宿にしている通天閣近くの新世界ホテルに連泊している。神社の縁日で寅さんが啖呵売をしている(マドンナが松坂慶子、で売っているのは水中花
)。近くの運勢占いの露天の前に芸者さん3人。その中にふみさんがいた!おお、寅さんシリーズに欠かせない超偶然的再会。
商店街の茶店で芸者さん3人と寅さんがビールを飲みながら楽しそうに話をしている。こういう時の寅さんは実に生き生きしている。夜遅く寅さんは酔っぱらって宿に帰ってくる。ふみさんが付き添っている。宿のオヤジさんが美人のふみさんを見てびっくり。今日は楽しかった、と言いふみさんは宿の玄関から帰っていく。
次の日、寅さんはふみさんとデート。ふたりは夫婦に見られているようで、カメラを持った女性から「すみません奧さん」と声をかけられ、写真撮影をたのまれる。宝山寺の境内で絵馬を書くふたり。〈弟が幸せになりまうように〉ここで寅さんはふみさんに長年会っていない弟がいることを知る。で、ふたりで大阪にいるという弟に会いに行く。運送会社を寅さんと訪ねたふみさんは、弟が一ヶ月前に亡くなっていたことを知る。事務所で窓の外を見ながら涙を流すふみさん・・・。
弟が住んでいたアパートを訪ね、そこで弟の恋人にも会ったふみさんは、この部屋にいるのがつらいし、今晩大事なお座敷があるからと早々にアパートを後にする。両親と小さいときに別れておばあちゃんに育てられたというふみさんは弟が亡くなってしまって独りぼっちになってしまった。
料亭の酒宴でお客の相手をするふみさんは、気分が悪いからと帰ってしまう。で、その日の夜遅く・・・。なんとふみさんはかなり酔って寅さんの宿を訪ねる。この時寅さんは寝ていたけれど、布団を片付けてふみさんを部屋に通す。
弟を亡くした悲しみに「うち泣きたい・・・」「寅さん泣いてもええ?」寅さんの膝で泣くふみさん。「寅さん、うち眠い、今夜ここに泊めてぇ」ふみさん覚悟のことば。この映画のクライマックス、なのに寅さんは例によって何もしないばかりか、部屋を出て階下のオヤジさんの所へ行き、「今夜、お前の布団で寝るからな」。寅さん、そりゃないよ。
翌朝早くふみさんは置き手紙を残して宿を出ていく。私が部屋に泊まるのが迷惑だったら、タクシーを拾って帰ったのに。
あ~あ、寅さん、かがり(いしだあゆみ)さんや聖子(吉田日出子)さんの時と同じように今回も逃げてしまった。ふみさんはがっかりしただろうな。寂しさを慰めて欲しくて大事な宴席を抜け出してきたのに。
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その後、寅さんはとらやを訪ねてきたふみさんから芸者をやめ、結婚して対馬で暮らすということを聞く。またも寅さん失恋。寅さんはわざわざ対馬まで出かけてふみさんと再会。この時ふみさんが流した涙、その理由(わけ)は・・・。
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