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『エンデュアランス号漂流』アルフレッド・ランシング(新潮文庫2001年4刷)
■ 「生還もの」などというカテゴリーがあるのかどうか、『アポロ13』は月に向かっていたアポロ13号が大事故を起こし、宇宙に取り残される危機に陥った3名の乗組員が奇跡的に地球に生還したことの実録。
書棚には大海原を何日も漂流して、奇跡的な生還を果たしたという実録記がある。「生還もの」を読むと、絶望的な状況下であっても、決してあきらめることなく、「生きる、生き抜く」という強い意志を感じ、感動する。そして、読む者は恵まれた環境というか、状況に生きているということを改めて実感する。自分が抱え込んでいる困難など大したことはない、と気持ちが和らぐ。
**1914年12月、英国人探検家シャクルトンは、アムンゼンらによる南極点到達に続いて、南極大陸横断に挑戦した。しかし、船は途中で沈没。彼らは氷の海に取り残されてしまう。寒さ、食料不足、疲労そして病気・・・絶え間なく押し寄せる、さまざまな危機。救援も期待できない状況で、史上最悪の漂流は17ヶ月に及んだ。そして遂に、乗組員28名は奇跡的な生還を果たす――。その旅の全貌。**『エンデュアランス号漂流』カバー裏面の紹介文より。
『たった一人の生還 「たか号」漂流二十七日間の闘い』佐野三治(新潮社1992年2刷)
『死の海からの生還』ケント・ハールステット(岩波書店1996年第1刷)
『ダイバー漂流 極限の230キロ』小出康太郎(新潮OH!文庫2000年)
『あきらめたから、生きられた 太平洋37日間 漂流船長はなぜ生還できたのか』武智三繁(小学館2001年)
そういえばジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」を小学生のころ読んだなぁ。