透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

まちとしょテラソ観察記

2010-04-01 | A あれこれ


 小布施町の図書館「まちとしょテラソ」を再訪した。前回は休館日で入館出来なかったが、今回は内部を観察することができた(館内は撮影禁止だが許可を得て撮影した)。

この図書館の外観の特徴は手で水を受ける時の形(そう、顔を洗う時、蛇口から出る水を受ける時の手の形)を伏せたような屋根。里山をイメージしているのだとか。館内は屋根の形そのままの天井に包まれた空間。

図書館はひと目で全貌が把握できることが基本的な条件だと聞く。ここもそのような一体感のある空間になっている。屋根を支えるツリー状の白い鋼管柱が数本建っている。「知の森」と表現したら大袈裟か。

白い書架の側面や椅子の背もたれに丸い穴があけられていて、モダンな印象を受ける。専門書をじっくり紐解くという「静」の雰囲気ではないが、町内外の多くの人が集う「交流の場」にふさわしい「動」のデザインだと思う。

テラソにはいくつかの意味あるようだが、「照らそう」もそのひとつで「闇夜を照らすあんどんのような存在となる建物に」という願いも込められているという(受付でいただいた資料による)。夜はどんな表情を見せるのだろう・・・。

この建築のすぐ際に桜の木が3本ある。満開の桜を館内から愛でるのもいいかもしれない・・・。