映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

ウォーカー  デンゼルワシントン

2010-12-29 21:24:58 | 映画(洋画 2010年以降主演男性)
大好きなデンゼルワシントンということだけで観たが、やはり苦手の未来モノで合わなかった。
核戦争で地球が崩壊してというのは、どうも個人的に苦手な設定である。
序盤戦で流れたビージーズの全米№1ヒット「傷心の日々」が妙に心に残った。



近未来の設定、世界が崩壊した後“ウォーカー”ことデンゼル・ワシントンが、広大な大地を一人歩き続けていた。世界に一冊だけ残されたある“本”を携えていた。その本を誰に、何のために届けるのか、一切の理由も目的も知らずに30年間、ひたすら西へ向かって歩いていた。水脈を独占する独裁者ことゲイリー・オールドマンが君臨する街を訪れた。ウォーカーが部下たちを一瞬にして倒したことを知ると、その腕前に興味を抱いた。そこには盲目の情婦とその娘が暮らしていた。娘はウォーカーが本を持っていることに気付き、ゲイリーに伝える。それこそ自分が捜し求める本に違いないとゲイリーは、立ち去るウォーカーを包囲した。
本を巡って両者の間で開始される銃撃戦。だが、ウォーカーは銃弾をかいくぐり、次々と敵を倒していく。歩き出したウォーカーの後を娘が追い逃げるが、ゲイリーオールドマンが追いかけていく。。。。

その本に記された言葉だけが、真に人々の心を支配できるという。
日本人にとってはそういう本はないかもしれないが、キリスト教徒にとっての聖書、イスラム教徒にとってのコーランはそういう本にあたるのであろうか?そんなことを考えてしまった。

イメージ通りの灰色の映画であった。
あまり元気を与えてくれない映画だけに他を観た方が良かったかも?
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大菩薩峠 市川雷蔵

2010-12-29 05:55:22 | 映画(日本 昭和35年~49年)
中里介山の原稿用紙1万5千枚におよぶ大著として有名な「大菩薩峠」である。
主人公の机竜之助を市川雷蔵が演じる。中村玉緒、山本富士子と当時の大映美人女優が脇を固める。この主人公は正義の味方ではなく、むしろとんでもない剣士である。剣のライバルの女を手篭めにしたり、無実の他人を意味もなく斬ったりする冷酷な男である。東映の時代劇の明るい雰囲気に対して、大映の時代劇は夜のムードが強いのが特徴である。この映画も美術、照明の巧みさでスリラーと思しき匂いをさせる。


時は幕末、甲州裏街道の大菩薩峠で、一人の老巡礼が武士机竜之助こと市川雷蔵に意味もなく斬殺される。老巡礼の孫娘お松(山本富士子)は、通りがかった盗賊裏宿の七兵衛に助けられ、養育される。竜之助は道場の若師範であった。その青眼音無しの構えは恐れられていた。甲源一刀流の師範宇津木文之丞は奉納試合で竜之助と立ち会うことになっていた。その内縁の妻お浜こと中村玉緒は妹と偽って竜之助を訪ね、試合に負けてくれと懇願する。竜之助は拒絶するばかりか、お浜を犯してしまう。あげくに竜之助は奉納試合で宇津木の脳天を叩き割ってしまうのであるが。。。。



その後主人公はライバルの妻中村玉緒を連れて江戸へ向かう。中村玉緒は愛憎の狭間で苦しむ。同時に主人公に恨みを持つ人たちが復讐を企てる。それ自体を単なる剣士同士の対決話ではなく、スリラー、ホラーの匂いをにじませる描き方をする。市川雷蔵の姿が妖気にあふれ、鬼気迫る画面にぞくっとさせられる。

中村玉緒が昔は美人女優だったというと、信じられない顔をする人が多い。娘は驚いていた。この映画はかなり特殊な存在であるが、彼女も21の若い色気を強くにじみ出す。それ自体がなぜかおかしい。
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