映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

スプリングフィーバー

2012-02-20 19:59:00 | 映画(韓国映画)
「スプリングフィーバー」は中国では上映禁止となった中国映画である。
恋愛映画だが、ゲイ同士の愛をテーマにする。

監督ロウ・イエは当局より5年間の映画製作・上映禁止処分を受けた。『天安門、恋人たち』(06)ではタブーとされている天安門事件を描いたからだ。そんな彼が手持ちカメラによるゲリラ撮影で撮りあげた作品だ。2009年のカンヌ国際映画祭で脚本賞に輝いたが、中国では上映禁止となった。


歴史のある都市南京が舞台だ。現代の南京の風景を映像で見たことがないので、都市化が進む光景をみて中国の発展度合いがよくわかる。でも男同士のハードな絡みもあり、見ようによってはきつい映画だ。

現代の中国・南京、いきなり男性二人が映像に映し出される。その二人が小さな小屋に入り男性同士で交わるきわどいシーンでスタートする。
女性教師リンは、夫ワンの浮気を疑っている。リンに調査を依頼された探偵ルオは、その相手がジャンという青年であることを突き止める。その報告を妻であるリンにした。
妻リンは夫を罵倒する。大喧嘩になる。
一方妻にばれたことがわかったジャンは妙に気持ちがさめた感じになり、ワンを避けていく。一人になったジャンはなじみのゲイバーをさまようようになる。
探偵として追いかけていたルオはジャンが出入りするゲイバーに出入りする。そして2人は接近する。しかし、ルオには女性の恋人がいた。
奇妙な三角関係が始まるのであるが。。。。


ゲイを「純粋な愛」とするのには抵抗がある。
新宿三丁目系の遊び場には以前行ったことあるが、苦手だ。ショーンペンの「ミルク」は彼が出ているという理由だけでみた。
これは悪くはなかった。でもやっぱり苦手だ。
今回もかなり露骨に男性同士の絡みを見せる。鮮明に見せないので許せるが。。。。ちょっと。。。ね


南京のナイトスポットがいくつか映し出される。以前は香港にしか存在しなかった世界だ。
少し前の中国本土では、夜の遊び場はブルジョワジーのものとして紅衛兵にぶっ潰されただろう。
それもこれも市場経済導入による経済発展の賜物だろう。風景を見ると高層の建物が多い。道路も整備されている。
南京は人口500万を超えるようだ。その昔の都である南京は何かが違う印象を映像から受けた。
そういえば今日、名古屋の河村市長が南京大虐殺を否定する発言をしているようだ。
「当時の人口よりも多い人を殺すわけないでしょう。」ということであったが、ずいぶんと思い切ったこと現地でいうなあという印象だ。気持ちは共感するけど

手持ちカメラがなめるように映し出していくが、映画製作処分を受けている監督の作品だけに
照明が使われていない。夜の撮影映像は非常に解像度が悪くなる。
醜いものをみせる部分もあるので、むしろボロ隠しになっている。
それにリアルさを感じる部分もある。でもこの映画の脚本賞はいまひとつ理解不能
コメント
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